剣道７段に合格した中里さん。「今後も道場のため力を尽くしたい」と抱負を語る

　伊達市梅本町の会社役員、中里光成さん（５５）＝伊達剣道連盟＝が愛知県で行われた剣道７段審査会で合格した。本番では、集中力を極限まで研ぎ澄まし「自分の剣道ができました」とにっこり。伊達網代道場で子どもたちの指導に携わり、剣を交える。「今後も道場のため陰ながら頑張りたい」と気持ちを新たにしている。

　７段審査は１次審査で１分半の立ち合い（試合形式）を２回行う。短い時間の中で、日々の鍛錬の成果を発揮するためには技術はもちろん、相当な気力と集中力が必要となる。一昨年前から３度挑戦したが、力を出し切れなかった。

　４度目の挑戦の審査は９日にあった。８７５人が受検。一層集中力を高め「相手と気を合わせ、打ち急がず我慢ができた」。相手の技の起こりをとらえ、返し技も光ったと振り返る。「会心の出来で自信があった」。１次を突破、２次審査の日本剣道形もクリア。合格者は２２８人で合格率は２６・１％だった。

　小学２年生から伊達で剣道をはじめ、伊達網代道場で基礎を固めた。大学を卒業し就職後、一時竹刀を置いたが、２０００年に地元に戻ると道場に通い始めた。長男、長女は網代道場を巣立ち、現在札幌の高校で活躍。中学１年生の次男とは毎日のようにともに汗を流す。

　難関突破に先生方へ深く感謝を示し「道場の子どもが頑張っている。自分も網代道場出身で、恩返しがしたい、と稽古に励んできた。今後も子どもたちのため力を尽くしたい」と笑顔を見せた。