クレインズの脱退承認 IHアジアリーグ【釧路市】
アジアリーグアイスホッケー(武田芳明チェマン)は11月30日、臨時総会を開き、釧路を本拠地とするアイスホッケークラブチームのひがし北海道クレインズ(田中茂樹代表)からの脱退届を承認した。「氷都くしろ」にあって、日本製紙クレインズの歴史と伝統を受け継いだトップチームは4シーズンで歩みを止めた。1993年の市民公募で決まった「クレインズ」の名もトップリーグから消える。
ひがし北海道クレインズは2019年5月、同年3月で廃部となった日本製紙クレインズの後継チームとして発足。19―20シーズンからアジアリーグに参戦した。全日本選手権を20年、21年と連覇し、アジアリーグでも22―23シーズンで初のプレーオフ進出を果たした。
一方でチーム運営について、初年度こそわずかに黒字だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで苦境に。20―21シーズン以降、3季連続で選手らへの給与の遅配、未払いが発生した。昨シーズン終了後、選手らの大半がチームを離れたことで活動できない状態となり、今シーズンの参戦停止となった。
田中代表は10月23日、武田チェアマンに対し、11月15日までに来季参戦に向けためどを示すことができなかった場合、アジアリーグからの脱退を申請すると届け出た。会社を建て直すため、自助努力に加えてM&A(合併・買収)の交渉を進めるなど、あらゆる手を尽くしたが事態の改善には至らず、期限を迎えた。
アジアリーグは臨時総会終了後にプレスリリースを発表。「クレインズは今シーズンについては参戦停止となり、その後、来シーズンの参戦について同チームを含めて検討してまいりましたが、このたび、同チームから当リーグに対し脱退届が提出され、本日の総会において脱退が承認されました」と報告した。
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