受賞者を代表して謝辞を述べる秋山さん

　【網走】市の今年度技能功労者表彰式が網走セントラルホテルで行われ、受賞した４人に水谷市長から表彰状と記念の盾が贈られた。

　受賞したのは、秋山俊一さん（網走職業訓練協会、秋山アルミ工業所）、荒木和幸さん（同、三光）、今紺八千穂さん（明生会、桂ケ丘クリニック）、三坂知之さん（道美容業生活衛生同業組合網走支部、エムズコミュニケーション）の４人。

　式では選考委員長の北村讓二網商会頭が、今年度は業界団体などから４人の推薦があったこと、表彰の要件に照らし合わせて、いずれも長きにわたって各業界に貢献しており申し分ない実績として、表彰に相当であると水谷市長に報告したことなどと、選考経過を報告した。

　その上で「この表彰が技能の研さんに努めている人たちの励みとなり、それぞれの業界や地域の振興発展につながっていくことを切に願います」と述べた。

　表彰状と盾を手渡した水谷市長は「受賞者は、長きにわたり産業発展と地域の技能者育成に尽力されてこられたことに敬意を表します」と、受賞した４人の功績をたたえた。

　さらに「近年は少子高齢化が進み、さまざまな分野で後継者不足が課題となっている。地域が発展し続けるためには、若い世代を育て、これまで積み上げられてきた技能をしっかりと継承、継続していくことが大切」と述べ、さらなる技能の発展と後継者育成に期待を込めた。

　来賓の佐藤伸弥道議は「生活が便利になると同時に、技能者は日々研さんを重ねていかなければ、時代や社会のニーズに応えられない中、受賞者が奮闘してこられたことに、心より敬意を表します」と、受賞者をねぎらった。

　また「若い技能者のなり手が少なくなっているのが実情。免許や資格を持っていることで、人生が豊かになったことを後進や子どもたちに伝えてほしい」と、後継者の育成と技能の伝承を呼びかけた。

　これを受け、受賞者を代表して秋山さんが「網走の業界発展に寄与できたことは、諸先輩をはじめ職場、地域のみなさんの指導、支えのおかげ。この喜びをこれからの仕事の励みとし、受賞者としての自覚を持ち、後進の育成や地域の発展に力を尽くします」と、感謝の言葉を述べた。

　この表彰は技能尊重の気運を醸成し、技能者の社会的、経済的地位を向上させるとともに市の産業発展を促進するため、１９７６年から始まった。受賞者は今年度で１３４人になった。