さまざまな小物を持つ竜の置物と津村夫妻

　登別市緑町の津村健二さんと千鶴子さん夫妻が主宰する窯元・健千窯で、来年の干支「辰（たつ＝竜）」にちなんだ置物の制作がピークを迎えている。注文者の要望に応じた小物を持つ“一点物”の竜が次々と誕生している。

　干支陶芸シリーズは２００８年の「子（ね＝ねずみ）」から始まり、毎年約１００個を制作している。道内はもちろん、東北や九州からも注文がある人気商品の一つに定着している。

　電動ろくろを使わない「手びねり」の作品で、主に信楽（しがらき）の土を使い、成形、乾燥、素焼き、絵付け、本焼きの工程を経て、約１カ月かけて完成する。

　愛きょうのある表情について健二さんは「竜は威厳があって怖いイメージを持っていたが、いろいろ作って笑顔になれる表情に決めた」と語る。

　竜が持っているのは、ビールジョッキや楽器、赤ちゃんなどさまざま。中には飼っている犬や猫の写真を持ってくる人も。

　健二さんは「再現するのは大変だが、それぞれの思いがある」と一つ一つの作品に真剣に向き合いながら作業を行っている。

　台座とプレート付きで１個４千円（送料別）。２０日までに注文すると、年内に完成する予定だ。注文は随時受け付けており、早くも再来年の干支「巳（み＝ヘビ）」に関する問い合わせも届いている。

　問い合わせは健千窯、電話０１４３・８５局６５８５番へ。