クロマツの枝払いに励む えりも岬の緑を守る会 イキイキ森林づくり育樹祭【えりも】
【えりも】町内庶野の百人浜内襟裳国有林で10月30日、えりも岬の緑を守る会(会長・坂本好則えりも漁協組合長)主催の「イキイキ森林(もり)づくり事業・育樹祭」が行われ、総勢150人が参加し、クロマツ林内で枝払い作業に励んだ。
参加団体は、えりも漁協、えりも岬連合と3自治会、緑を守る会、えりも観光協会、航空自衛隊襟裳分屯基地、日高南部森林管理署、室蘭開発建設部浦河港湾事務所、日高振興局、ひだか南森林組合、環境署えりも自然保護官事務所、町、町教委、町議会、日高信金えりも支店、町商工会、ひだか東農協、えりもロータリークラブ、町郷土資料館北緯42度の会など18団体。
開会で大西正紀町長は多数の団体からの参加に感謝しながら「5月にはえりも岬緑化事業が70周年を迎え、式典には日高東部3町の小学生らも参加して700人で記念植樹した。今年の夏は猛暑で、太平洋沿岸では海水温の上昇などの影響で秋サケ漁が著しく不振。えりも漁協ではコンブが吸収するブルーカーボンの調査を実施中で、緑を守る会のSDGsの実施は政府も高く評価している」と述べた。
坂本会長は「70年も続いている緑化活動は、地元住民の熱意によるもの。自分たちの生業を保つため長く継続しよう」と呼び掛けながら自衛隊員の参加にも感謝した。道森林管理局の近藤昌幸計画保全部長は「病虫害に強い森林にするには、広葉樹との混合林づくりが大切。この森の保全を次世代に引き継ごう」と呼び掛けた。
このあと参加者たちは、えりも治山事業所の宮崎亙治山技術官からノコギリの使い方や作業手順の説明を受け、百人浜駐車場向かいの林道から林内へ。植樹から30年が経過したクロマツ林内は、枝をくねらせながらうっそうと9㍍ほどの高さに成長。
参加者たちは、薄暗い林内に踏み入って、クロマツの小枝を背の高さほどまでに切り落とす作業に約1時間没頭し、枝落とし作業を終えた約0・2㌶の林内には、晩秋の柔らかい日差しが地面まで届き、時折小鳥のさえずりも聞こえて、作業の充実感に満足していた。
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