乗り心地「とてもスムーズ」 あすから自動運転バス実証事業 苫小牧
20日から自動運転バスの実証事業を始める苫小牧市は19日、出発式とオープニングセレモニーを市役所で行った。東胆振1市4町の首長が新たな移動手段の誕生を歓迎し、早速試乗して「とてもスムーズ」などと手応え。20日から10月15日までの約1カ月間、JR苫小牧駅―海の駅ぷらっとみなと市場間(片道約3キロ)をバスが走行し、誰でも無料で乗ることができる。
出発式は市役所1階ロビーで行い、東胆振定住自立圏協定を結ぶ1市4町の首長5人でテープカット。岩倉博文市長はあいさつで「路線バスの維持存続に向け、運転手不足や(運転手の残業時間に上限規制を導入する)2024年問題など課題がある。今回のチャレンジが課題解決の一助になってほしい」と訴えた。
5人は引き続きバスに試乗し、市役所とぷらっとみなと市場の間を約35分間かけて往復。岩倉市長は「初めて乗ったが思った以上にスムーズで、時速20キロも気にならなかった。一人でも多くの市民に乗車してほしい」と呼び掛け、厚真町の宮坂尚市朗町長も「未来が近づいてきたと思う。地方こそ自動走行車両が必要。われわれも近い時期に実装を目指したい」と述べた。
バスの実証運行は20日に開始し、当初計画を2日間短縮して10月15日まで。車内にオペレーター1人が乗車し、JR苫小牧駅―海の駅ぷらっとみなと市場間を時速20キロ程度で回る。乗客定員は10人。停留所は往路、復路各7カ所で、時刻表は市ホームページで公表している。運行時間は午前10時~午後4時だが、20日のみ準備作業により午後2時にスタートする。
自動運転バス実証事業は、事業提案者のボードリー(東京)に委託。バスはカラフルにラッピングしており、横浜市の画家原游さんが「ウオーカブル(歩きやすい)なまち」をテーマに外観をデザインし、苫小牧東中学校美術部の生徒が内装を担当した。
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