両陛下 釧路入り きょう厚岸で海づくり大会【釧路】
天皇、皇后両陛下が16日、厚岸町で行われる第42回全国豊かな海づくり大会出席と地方事情視察のため、羽田空港発の特別機で釧路市に入られた。両陛下がそろって北海道を訪れるのは、1999年3月以来24年ぶり。
釧路空港に到着した両陛下は、鈴木直道北海道知事や蝦名大也釧路市長らの出迎えを受けた後、空港出入口近くに集まった市民に手を振り、環境省の釧路湿原野生生物保護センター(釧路市北斗2)へ向かった。
同センターは事故に遭うなど傷ついたシマフクロウやオオワシ、オジロワシなど希少鳥類の保護や治療を行うとともに、取り組みについて紹介する展示施設がある。両陛下はパネルやジオラマ、治療した希少鳥類を収容しているケージなど一つ一つ熱心に見学。天皇陛下は「大切なことですね」、皇后陛下は「ぜひ取り組みを続けてください」と話された。
また、センター内にある猛(もう)禽(きん)類医学研究所の齊藤慶輔代表が希少鳥類の傷病原因として鉛中毒や列車事故などが問題になっていること、野生復帰ができなくなった個体も飼育し続けていることを説明。毎日大量の餌を用意していることを聞いた皇后陛下は「寄付などで賄っているんですか」と質問された。天皇陛下は、結婚後の94年に私的旅行で釧路を訪れた際に釧路湿原で撮影されたワシの写真を持参されており、齊藤代表は「両陛下は野生動物に関心が高く、専門的な視野をお持ちという印象を持った」と感想を話していた。
17日は厚岸漁港で開かれる大会に出席してあいさつするほか、町内のカキ種苗生産施設などを視察する。
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