神戸製鋼の選手からラグビーの指導を受ける子どもたち

　【網走】神戸製鋼ラグビー部「コベルコ神戸スティーラーズ」のラグビークリニックが、網走スポーツトレーニングフィールドで開かれ、選手が子どもたちにタグラグビーを指導したほか、ラグビースクールのメンバーにもプレーやトレーニングを手ほどきした。

　８月28日から９月３日まで、同チームが４年ぶり22回目の網走合宿を行ったことから開いたもの。

　子どもたちへの指導は、市内タグラグビーチームから約30人が参加。３つのグループに分かれ、それぞれダミーを使ったタックル練習やボールを使ったパス、相手のタックルを交わす練習をした。

　ひざの高さに構えたクッションめがけてタックルをする練習では、最初に選手が手本を披露。「ドスンッ」という鈍い音とともに肩からタックルすると、クッションを構えた選手がずるずると後ろに押され、見ていた子どもたちは、みな「すげぇ」とびっくり。

　子どもたちがタックルしてみても、選手はほとんど動かなかったが、中には見事なタックルを披露する子もおり、選手たちから「ナイスタックル！」「いいね」などと声をかけられていた。

　選手と子どもたちがペアになり、四つんばいの状態で相手の体に触れるという練習では、選手の体に触ろうとしてもすばやく交わされ、子どもたちは四苦八苦していた。

　各グループの練習が終わると、選手は子どもたちと１人ずつハイタッチ。あこがれのラグビー選手にハイタッチしてもらい、喜ぶ子も多かった。

　ラグビースクールのメンバーは遠軽のチームで、中高生17人。こちらは日ごろからラグビーに取り組んでいることもあり、パスもタックルも子どもたちとは段違い。

　選手たちもメンバーの動作を一つ一つ確認しながら、より細かく専門的な指導をしていた。

　約１時間のクリニックを終え、ラファエレ・ティモシー選手は「クリニックは、楽しんでくれましたか。学ぶことはありましたか。これからもラグビーを楽しんでくれたら、うれしいです」とあいさつした。

　これを受け、参加した児童の代表は「ありがとうございました。クリニックで教わったことを、これからの練習に生かしていきたいです」と、礼を述べた。

　最後に、全員で集合写真を撮影。記念にチームのミニボールとステッカーを選手からもらうと、みな宝物のように胸に抱えながら、笑顔を見せていた。

　クリニック終了後、子どもたちは同伴してきた保護者から色紙とペンを受け取ると、お目当ての選手の下に駆け寄り、サインのお願い。選手たちは快く応じていた。

　コベルコ神戸スティーラーズは、１９９５年から網走で合宿しており、市民にもおなじみ。市教委が主催する教育長杯タグラグビー選手権大会には参加記念品を提供するなど、合宿以外でも市民とのつながりを深めている。