島影見え安堵の祈り 洋上慰霊3回目、知事ら乗船【根室】
【根室】元島民や後継者が日ロ中間ライン付近の海上から先祖を供養する「洋上慰霊」が7日、根室港発着で行われた。歯舞群島コースの3回目で、チャーター船「えとぴりか」(1124㌧)には元島民8人を含む後継者ら29人と同行者23人の計52人が参加。鈴木直道北海道知事や石垣雅敏根室市長、山口将悟標津町長らも乗船した。
「天気晴朗なれど波高し」のため、慰霊式も船内で行うなど日程を短縮して実施してきたが、3度目で初めて歯舞群島を確認できた。
2018年5月の自由訪問第1陣以来5年ぶりに祭壇に手を合わせた滋賀県の元島民、深尾勝美さん(84)=色丹島出身=は、長女の寺井まゆみさん(53)、孫の寺井美優さん(29)の3世代と妹ら8人で参加。「島も見えたし参加できて良かった。来るたびに『これが最後』と思っているが、上陸できる日を生きる糧にしたい」と述べ、「島には凍らない沼がある。温泉でもあるのか返還されたら掘ってみたい」と笑顔を見せていた。
慰霊を終えた鈴木知事は下船後「元島民の皆さんからは、目の前の島を見ながら『なぜ墓参ができないのか』という悔しい思いを聞いた。政府にこの思いを伝え、墓参の実現を目指したい」と述べ、千島歯舞諸島居住者連盟の鈴木日出男副理事長(71)=国後島2世=は「島が見えたことで安堵(あんど)の声は聞けたが、やはり墓参、自由訪問の再開があれば元島民の方々の力になると感じた」と述べた。
墓参の再開要望については「政府も墓参最優先にしてくれていることは知っているが、『政府の行動を見える形で知りたい』という声が強い。こうした声を伝えたい」と答えていた。
歯舞コースは今回で終了、14日からは国後コースが3回予定されている。
関連記事
12月1日から「ひろはこ冬の観光キャンペーン」【函館】
函館市と青森県弘前市による、ひろはこ連携推進実行委は12月1日から、両市の相互誘客や周遊観光の促進を図る「ひろはこ冬の観光キャンペーン」を展開する。3年目となる今年度も「雪ミク」がメインキャラ...
道民意識調査 ヒグマあつれき増加受け積極的捕獲支持増える【函館】
道は、9~10月に道内の18歳以上を対象に実施した、今年度の道民意識調査の結果をまとめた。ヒグマに対してこの10年で「大きく不安が増えた」「不安が増えた」と答えた人は合計で72・6%に上り、前...
親子で環境を考える 新ひだか LEDランタン工作教室【新ひだか】
【新ひだか】町保健福祉部生活環境課は16日、町公民館集会室で「親子で作ろう!LEDランタン工作教室」を開き、親子24人が参加して、省エネや太陽光発電のしくみなどを学び、脱炭素への意識を高めた。 ...
森林の機能や仕事学ぶ 新ひだか町緑化推進委と林業林産業担い手対策協共催 ..
【新ひだか】高静小(佐藤裕哉校長、児童495人)で19日、6年生3クラス93人を対象に「林業教室」が開かれ、児童たちは森林の機能や林業の仕事について理解を深めた。 総合的な学習の授業として、こ...
来年の主役は「ココア」動物園カレンダー完成【釧路市】
釧路市動物園(鈴木貴博園長)の2025年版カレンダーが完成し、23日から販売を開始する。来年は開園50周年を迎える節目とあって、写真は同園1番人気のアムールトラ「ココア」(雌、16歳)が採用され...
CATEGORY記事カテゴリー
MEDIA参加新聞社
ARCHIVE月別記事リスト
RANKINGアクセスランキング
- 週間アクセス
- 月間アクセス
-
1
道東道阿寒─釧路西 12月22日開通 札幌─釧路市街地直結【釧路市】
2函館市動物愛護管理センター開所 25日から運用 殺処分減へ【函館】
3帯広畜大「ゼニ研」に前田一歩園賞 ゼニガタアザラシの個体数調査継続【札幌】
4昔風の純喫茶復活 マリー・ギャルソン17日営業再開【釧路市】
5トラウトサーモン安定的生産に期待込め 浦河港内で養殖試験 浦河町栽培漁業研究会 事業化に向け可能性探る【浦河】
-
1
高校で卒業式、1623人が門出の日【釧路管内】
2タイ国鉄車両工場長 シンハカーンさん キハ183系を見学 安平
3昔風の純喫茶復活 マリー・ギャルソン17日営業再開【釧路市】
4釧路市動物園、ライオンのユウキ死ぬ【釧路】
5旧狩勝牧場再生へCF 返礼はソフト食べ放題やツアー 北広牧場【新得】