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釧路新聞

「炉ばた」13日に再開 CFで全国から支援【釧路】

 昨年8月、隣の店舗で起きた火災の被害で店舗がほぼ全焼となり休業していた、釧路の炉端焼き発祥の店として知られる「炉ばた」(釧路市栄町3、中島レナ社長)が13日、営業を再開する。再開に向け資金不足を補うためにクラウドファンディング(CF)を実施し、地元をはじめ全国のファンからの支援が862万7588円(支援者557人)が集まり、女将(おかみ)の中島実亜さん(31)は「多くの人から応援や支援をしてもらった」と深く感謝している。

焼失前の店内を再現し、多くの人の支援に感謝する女将の中島実亜さん

  同店は1951年に実亜さんの大叔母に当たる鳥川元子さんが創業。焼き手は一代目の大学みつさんから二代目の中島静子さん(87)へと受け継がれてきた。実亜さんは静子さんの孫で、火災の被害により店舗内がほぼ全焼し、一度は廃業も考えたが、再開を望む多くの声のほか、焼き手として店を守ってきた「名物おばあちゃん」の静子さんの店を復活させたいとの思いで再開を決意した。

  再建するため土地、建物を購入し、解体や大規模リフォーム、設備購入などで費用の総額は約8000万円。建物は木造2階建て、総床面積は約130平方㍍。店舗の床面積は約40平方㍍。隣や2階は貸テナント。焼失前の店舗を再現するためリフォームでは柱を補強し、新しくした外壁は以前のクリーム系の色にし、内壁や窓も再現。囲炉裏(いろり)やカウンターなど使えるものは再利用した。以前いすは畳のベンチだったが、使いやすいように特注の一人掛けに変更し最大20人に対応。トイレは車いすも入れる広さにした。

 実亜さんによると、静子さんは「再開はうれしい。体が動くうちは焼き手として店に出る」と話しているという。実亜さんは「これからも炉ばたの歴史をつくり続けていきたい。地元の人に多く来店してほしい」と話している。10、11日は支援者や常連客らを対象にプレオープンする。

  営業時間は午後5時~同11時。日曜定休。問い合わせは0154(22)6636へ。

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