松前高校3年坂本さんが総文祭書道で文科大臣賞受賞【松前】
【松前】7月29日~4日に鹿児島県薩摩川内市で開かれた全国高校総合文化祭(文化庁など主催)の書道部門で、松前高校3年の坂本真香(まなか)さん(17)が、出展299点の頂点となる文部科学大臣賞を受賞した。同校書道部としては創部以来の初の最高賞。坂本さんは「これまで取り組んだことが最高の形になってうれしい」と喜んでいる。
受賞作は、国の重要無形文化財に指定されている松前神楽の演目の一つ、「二羽散米舞(にわさごまい)」を主題とした漢字仮名交じりの書作。象徴の「鶏」の文字を豪快に書き表すなど独創性あふれる作品に仕上げた。
審査発表で名前を呼ばれた坂本さんは「頭が真っ白になって何も考えられなかった」と振り返る。
総文祭に向けては昨年10月ごろから構想も含めて作品づくりに着手。今回の受賞作と別のもう1点の作品に絞りこんで練習を続け、提出期限2日前の3月30日に完成した渾身の作だった。
今回、顧問の古川貴志教諭(31)と相談し、今まで経験のない漢字仮名交じりの多字数の書に敢えて挑戦した。「最初は方向性が見いだせず苦労した。松前の良さや二羽散米舞の踊りの迫力を墨で表現できればと思いながら臨んだ。納得のいく作品が書けた」と振り返る。
古川教諭は「努力家で失敗を糧にしながら書作ができるのが魅力。大変な時期を乗り越えて頑張ってくれた」と拍手を送る。
学校での練習ができない時は町内の施設を借りて練習し、町内外の書道家から指導や助言を受けてきた。
坂本さんは「町の書道に対する支援など環境に恵まれ、いろいろな人に支えられた」と次々と感謝の思いを口にした。
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