函館山で「盗掘・切り取りは禁止行為」 防止呼び掛けのチラシ配布【函館】
函館市住宅都市施設公社は16日、管理する函館山(334メートル)緑地で花の盗掘・切り取り防止を呼び掛けるチラシを登山者に配った。15~21日に実施している「盗掘・切取防止キャンペーン」の一環で、山の自然保護に関する活動を周知し、禁止となっている盗掘などの情報提供を呼び掛けた。
登山道はこの時期、ユリなどの開花時期を迎え、盗掘や切り取りの被害が特に多いため、2020年度からキャンペーンを展開している。職員や函館山自然観察ボランティアのスタッフが定期的に巡回しているが、根から掘り起こす盗掘は、20年度は2種2株、21年度は4種7株、22年度は4種6株を確認している。
切り取りは、19年度が8種15株、20年度が11種22株以上、21年度が8種11株以上、22年度が8種67株以上と増えている。今年度はこれまで、盗掘は3種4株、切り取りは4種21株が見つかっている。職員やスタッフによると、悪気はなく観賞用に持ち帰ったり、花が地面に落ちたりしていることから、いたずらのように切り取る人がいるのではないかという。
チラシには「函館山は自然の宝庫です」や、盗掘、切り取り行為は禁止行為で、市都市公園条例違反となり、5万円以下の過料が科せられることが書かれている。この日は、3人ずつ3班に分かれ、登山道入り口などでチラシを手渡し「切り取りなどの様子はなかったですか」と問い掛けた。
昨年から、道教育大函館校の地域環境科学グループ3年生が授業の一環で参加し、共に札幌出身の山本晟周さん(20)、朝倉康太さん(20)は「このような活動があることを自分たちがSNSなどで発信し、周知や禁止行為であることを広く伝えたい」と話していた。
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