新幹線乗り入れ調査 8月下旬までに事業者選定【函館】
函館市の大泉潤市長は15日の記者会見で、新幹線の函館駅乗り入れ調査に関し、8月下旬までに公募型プロポーザルを通じて調査を担う鉄道コンサルティング事業者を選定するスケジュールを明らかにした。
補正予算案では、調査費として3773万円を計上。函館駅乗り入れに必要な整備費や課題、並行在来線への影響、新幹線旅客見込み数、将来収支の推計などが主な調査項目で、委託後、来年3月末までに結果を公表する。予算額は類似調査業務を踏まえて妥当な額とした。
2030年度の新幹線札幌延伸に向けては、函館線函館―長万部間の貨物輸送ルート維持に関し、国や道、JR北海道、JR貨物による協議が行われている。一方で、大泉市長は並行在来線の協議が函館駅への新幹線乗り入れを前提としていないことに触れ「新幹線乗り入れと並行在来線の問題は密接に関わっている。新函館北斗―函館間の鉄路を維持するという考えは変わらない」と強調。加えて「函館駅への乗り入れは道南全体の持続的発展に向けて、地域再生の起爆剤になる」と政策の意義を示した。
市長就任後、JR北やJR東日本と面会したが「具体的な話をする段階ではない」とした。今後に向けては「函館だけでなく、道南全体に関わる課題であり、自治体など関係機関も多くなる。まずは調査を通じて技術的な課題を洗い出す。道南の首長にも話をしていきたい」と語った。
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