祝津ふ頭に初の外国船 大型クルーズ船コスタ・セレーナ入港【室蘭】
イタリアの船社コスタクルーズが運航する大型クルーズ船「コスタ・セレーナ」(イタリア船籍、11万4500トン)が14日朝、室蘭港に入港した。祝津ふ頭の祝津絵鞆地区クルーズ船等受け入れ岸壁に外国船が着岸するのは初めて。外国船が日本国内で最初に立ち寄る港「ファーストポート」に室蘭が指定されるのも5年ぶり。
コスタ・セレーナの室蘭への入港は、2018年以来2度目。全長290メートルと、本年度室蘭港に入港するクルーズ船の中では最大規模。韓国人を中心に乗船客1996人、乗組員1065人を乗せ、12日に韓国ソクチョ市を出港した。
同船は午前7時50分ごろ、岸壁に接岸。入港とともに市民団体「室蘭港を愛する会」の会員ら約20人が国際信号旗を振り出迎えた。
市は岸壁に観光案内ブースを設置。観光ボランティアガイドらが、外国語版の地図やガイドブックを乗船客に手渡した。室蘭・海星学院高校(堺俊光校長)の生徒も通訳ボランティアとして参加した。
コロナ禍に入ってから、出店がなかった土産物や道産食材の物販テントも並んだ。店頭には「心から歓迎します」と韓国語で書かれた紙を貼り、もてなしの心を表した。
ふ頭の駐車場にはツアーバス45台がずらり。下船した乗船客らは札幌や昭和新山、地球岬や登別温泉など、お目当ての観光スポットへ向かった。
韓国テジョン市から両親と長男(7)、長女(4)を伴って乗船した高校教師のチユン・イーさん(36)は「北海道に来るのは初めて。観光と特産物を食べるのが楽しみ」と話し、ツアーバスに乗り込んだ。
同日午後9時近くには、室蘭百花繚蘭がよさこい演舞を披露。汽笛を鳴らし、出港する同船を見送った。同船はきょう15日青森に寄港、17日に韓国に戻る。
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