白鳥大橋、四半世紀 観光資源で新たな可能性【室蘭】
東日本最長のつり橋・白鳥大橋が13日、開通25周年を迎えた。1998年6月13日、室蘭市祝津町と陣屋町をつなぐ国道37号が誕生。交通アクセスが飛躍的に改善されたことで、日常生活や物流などさまざまな分野での利便性が向上。サークル都市・室蘭を印象付ける存在として、地域の発展を下支えしてきた。観光資源としても新たな可能性を秘めており、唯一無二の存在感が際立っている。
天然の良港をベースに発展してきた室蘭は独特の地形を有する。絵鞆半島にかけて「く」の字に折れ曲がるように突き出しており、絵鞆・祝津エリアから白鳥台や本輪西、伊達方面へと向かうには、反時計回りに市内をぐるっと巡る必要性があった。
広域幹線ネットワークの形成や環状道路網による交通混雑解消などを目的に整備された白鳥大橋では、1日当たりの交通量は1万台を超える。
企業や官公庁への通勤を支えるインフラだ。以前は通勤時間帯に混み合った太平橋を中心とした渋滞が解消されて、市民生活に欠かせない存在となっている。1分1秒を争う救急患者の搬送や医療連携の面でも大きな役割を果たしている。
道央道が近いことで物流面での寄与も大きい。既存交通の緩和や港湾・高速直結による物流促進といった利便性が向上した。
1981年、室蘭市民の夢である待望の事業化が決まった。各種調査や試験、設計などを行い、着工したのが85年9月。昭和半ばの構想から40年近くが過ぎて、十数年にわたる長い工事期間により、念願の開通を迎えた。国内の積雪寒冷地として初の長大橋は、室蘭のシンボルとして輝き続けている。
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