「喜んでもらえる」 ATWS実証ツアー 日高アイヌアドベンチャーの一部検証【日高・平取】
【日高・平取】9月11日~14日に札幌市の札幌コンベンションセンターを主会場に開かれる世界最大のAT(アドベンチャートラベル)イベント「ATWS(アドベンチャートラベルワールドサミット)2023北海道」の前段で、4泊5日のプレサミットコース「日高アイヌアドベンチャー」が催行される。この一部となる「イザベラ・バードフットパス」について、ツアーを造成した旅行会社JTB北海道事業部主催の実証ツアーが25日に行われ、国や道、地域の関係者らが、沙流川流域の約15㌔㍍のルートを巡り内容を検証した。
実証ツアーには、北海道運輸局、アイヌ民族文化財団、北海道開発局、日高振興局、北海道観光振興機構、びらとり観光協会、JTB北海道事業部などから15人が参加。イザベラ・バードの道を辿る会の平村徹郎事務局長のガイドで、門別図書館郷土資料館を出発。コースに設置された解説板などで歴史に思いを馳せながら、終点の義経神社まで歩き、現在の牧場や田園風景、トマトハウス、森林などの景観を楽しんだ。
AT(アドベンチャートラベル)は、アクティビティを通じて自然体験や異文化体験を行い、地域の人々と双方向で触れ合い楽しみながら、その土地の自然と文化をより深く知ることで自分の内面が変わっていくような旅行形態を指すもの。欧米豪の富裕層を中心にサステナビリティや旅行を通じた地域貢献を重要視する層からも支持されており、市場の規模は70兆円を超え年々拡大している。
ATWS初のアジア開催となる23年大会は、「北海道をATの適地として広くPRする絶好の機会」であり、培った人脈や商品造成ノウハウを活かし、顧客を道内隅々に送客する狙い。
「日高アイヌアドベンチャー」コースは、4月12日に道内十数カ所のコースとともに募集を開始し、数時間のうちに募集定員に達した。JTB北海道事業部の柳谷みゆきさんは、実証ツアーを終えて「天候にも恵まれ、約4時間、15㌔㍍のツアーは、あっという間でした。イザベラ・バードの足跡を辿りながら、トマト栽培の畑や水田といった現代に暮らす人たちの生活も垣間見ながら歩くツアーは外国人にも喜んでもらえる。今後は、国内外を問わず、イザベラ・バードのストーリーの商品化も検討したい」と話した。
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