歓迎を受けるツアー客（５日午前１１時３０分ごろ）

　【根室】商船三井の客船「にっぽん丸」（２万２４７２㌧）が５日、根室・花咲港に入港した。「ゴールデンウィーク日本一周クルーズ」の一行３７０人を乗せた船で、同船の根室寄港はコロナ禍前の２０１９年５月以来４年ぶり５回目。大型客船の入港は新型コロナウイルスまん延後初めて。

　コロナ対策のため入港セレモニーや船内公開などは計画されなかったが、根室港振興協議会や市、観光協会は入出港時に大漁旗で歓送迎したほか、名物花咲ガニのてっぽう汁と地酒北の勝を振る舞った。

　一行は、納沙布岬や春国岱など周辺地域を回るツアー組と自由行動組に分かれ、道内唯一の寄港地根室の自然や食に触れた。港でてっぽう汁と北の勝を味わった和歌山県から参加の南光昭さん（６０）夫妻は「てっぽう汁も地酒もおいしかったです。ミズバショウなど花を楽しみにしています」と話し、開花したばかりのチシマザクラも楽しみたいと笑顔を見せていた。

　一行は４月２８日に横浜港を出港。九州の壱岐、鳥取、能登半島の七尾、秋田県の男鹿、青森に寄港し、道内は最終寄港地の根室市のみ。８日には横浜港に帰港する。ツアー料金は約５０～２３０万円。