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苫小牧民報

映画好き生かし就労準備 苫小牧市の支援事業で20代女性

苫小牧市の就労準備支援事業「しごとびら」を利用し、市内の女性(28)が、シネマ・トーラス(本町)で受け付けやチラシの整理などの就労体験に臨んでいる。働くことへの強い不安などから就労が困難な市民に対して必要な手助けを行う事業で、同館での受け入れは初めて。市総合福祉課は「前向きに頑張ろうとする人に体験機会を与えてくれる企業を増やしていければ」と話している。

映画が好きなことからシネマ・トーラスでの就労体験につながった女性

 家族以外と会話することが苦手で、コミュニケーションの壁から高校を卒業して以来、仕事に就けずにいたという女性。1年ほど前、家族が市に相談し、就労準備支援事業の利用につながった。

 事業を受託する、NPO法人ワーカーズコープの就労準備支援員原田さゆりさんが女性をサポート。聴き取りを重ねる中で、「映画が好き」と話したことがきっかけで、映画に関わる就労体験が企画された。同館に協力を持ち掛けたところ快諾を得られ、今年1月に体験をスタートさせた。

 「来られるときに来て、できることをしてくれればいい」。そんな同館側の配慮もあり、体験は月に1回のペースで行われている。

 女性は路線バスで同館を訪れ、来館者の応対や人数の記録、納品されたチラシを1枚ずつばらすなどと、約2時間の作業に従事している。社会に出て、人と接することに「どきどきすることもある」と打ち明けつつもチラシをばらす作業をしながら「この映画面白そう」と心が弾む瞬間もあるという。

 体験を重ねる中で、得意なことが分かってきたという女性は、「就職することを目標にして頑張りたい」と前向きだ。同館の堀岡勇代表は「この事業を通じた就労体験の受け入れは初めてだが、手伝ってもらえるのはこちらとしても助かっている。多くのボランティアの力で成り立っている館だけに、(他にも希望者がいれば)気兼ねなく来てもらいたい」と語る。

 同事業は市の生活困窮者対策の一環で、2016年度にスタート。本人の現状や目標などを考慮し、外出や規則正しい生活リズムの構築などを支援する。社会とつながる機会に―と、企業などでの就労体験を取り入れているが、原田さんは「就労準備支援を必要とする人がいることへの理解が進まず、受け入れ先の確保に難航することも多い」と指摘。「シネマトーラスのような応援者をもっと増やしていきたい」と話している。

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