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室蘭民報

ラピダス千歳進出、半導体人材育成へ 登別・工学院、来年度にも【登別、札幌】

土屋副知事に連携を求めた登別の関係者。右から小笠原市長、赤根道議、福井校長=19日午後0時50分ごろ、道庁

 日本工学院北海道専門学校(登別市)は、ラピダスが千歳市に工場を建設して次世代半導体を生産するのを受け、半導体産業を担う人材育成に早ければ2024年度から取り組む。登別市、登別商工会議所と共に産学官で進め、道と連携を深めながら地域活性化につなげていく。

 1982年開学の同校は情報処理科や電気工学科を設け、理系人材を輩出している。ラピダスの千歳市進出が2月末に決まり、「道内で半導体産業の人材育成ニーズが高まる」(福井誠校長)と判断。新しい学科の設置や既存学科のカリキュラム変更の検討を進める。「研究者、工場の運営管理者、工程ラインで働く従業員、関連企業の社員に至るまで必要な人材は幅広い」(同)だけに、育成できる人材を絞り込んでいく。半導体技術者検定の受験を目指す在学中の学生に対し、本年度から指導できないか模索している。

 全面協力する登別市は、ラピダス進出を支援する次世代半導体戦略室を今月に設置した道と連携を深める。25年に試作ラインを造り、27年から量産体制に入る動向をタイムリーに道と情報共有する一方、市内の小中学校ではICT(情報通信技術)教育を充実させながら、児童生徒の半導体への関心を高め、同校への進学促進につなげる。小笠原春一市長は「日本工学院で半導体を学び、求められる人材が半導体産業に輩出されれば、存在価値がさらに高まる」との考えを示した。

 登別商工会議所は、半導体に詳しい卒業生が市内で就職や起業し、市外の半導体関連企業と取引する未来に期待している。木村義恭会頭は「新しい事業の創出で地域経済が活性化する」と就職や起業をサポートする考え。従来から市内企業が卒業生を採用するなど協力体制を築いており、さらに支援を深めていく。

 同校、市、商議所のトップは19日、道庁で土屋俊亮副知事と会談。人材育成のビジョンを売り込み、協力を求めた。終了後の取材に対し土屋副知事は「皆さんが連携して取り組むのは心強い。道内全体の経済効果を高めるため、登別市ともしっかり連携したい」と語った。

 登別市区選出の赤根広介道議は、千歳市が半導体産業の拠点になる中、「西胆振でも好機を取り込むことが重要」と指摘。地元の専門学校で半導体を学ぶことができれば、子どもたちの将来が広がるとし「ラピダス進出による地域活性化のチャンスを身近に感じられるよう、皆さんに情報発信したい」と力を込めた。

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