函館オペラの会 11月に「不思議の国のアリス」【函館】
函館オペラの会(大坂吉明会長)主催の2年ぶりの公演となるオペラ「不思議の国のアリス」(木下牧子作曲)が11月19日に函館市民会館大ホールで上演されることが決まった。これまで西欧中心の名作オペラに取り組んできたが、今回初めての日本人作品。子どもから大人まで親しめる舞台を目指す。
3月23日に市亀田交流プラザで開いた2023年度の総会で決定した。
同会は1990年発足の函館市民オペラの会を前身に2014年から体制を改めて活動。キャスト、オーケストラ、裏方まで市民の手で担い、前回21年は感染症予防対策を講じながらドゼニッティ作曲の「愛の妙薬」を成功させた。再出発後の5回目、通算25回目の公演となる。
不思議の国のアリスは約160年前に書かれたルイス・キャロルによる英国の児童文学が原作。ウサギを追ったアリスが迷い込んだ不思議の国で行われる茶会やクロッケー大会、裁判など奇妙な物語を展開する。オペラは故高橋英郎氏が主宰したモーツァルト劇場の20周年記念作品として2003年に初演。2幕、9つの場面で構成する日本語による作品となる。
総会のあいさつで大坂会長は男声キャストが限られている中で取り組める作品として選んだとし「初めて取り組む現代音楽で日本人の作品となるが、子どもたちが見ても楽しめると決めた」とし、一丸となって舞台を成功させると誓った。
キャストはアリスを金木彩子さん、姉とユリの花(二役)を鈴木麻里さん、白うさぎを島聖子さん、笑い猫を三井大樹さん、公爵夫人を鈴木亜衣さん、女王を石丸典子さん、王を井上治さんらが演じる。オーケストラの指揮は阿部哲治さん、演出は中村勝雄さんが手掛ける。金木さんは「コロナ禍で歌うことや笑うこと、集まることもできない時期があった。小さな子から楽しめる舞台にして、かわいらしく演じたい」と話していた。
キャスト、合唱は今月から練習を開始。合唱団員を募集している。問い合わせは事務局の島さん(090・7519・3289)へ。
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