溶接する様子を動画で撮影する参加者

　 釧路工業技術センター（釧路市鳥取南７）は７日、ファイバーレーザー溶接機セミナーを同施設で開き、釧路管内の鉄鋼関係者１７人が参加。ファイバーレーザー溶接機の仕組みや実機を使った体験会を行った。

　 同センターでは、産業機械を取り扱う企業からファイバーレーザー溶接に興味があると聞き、最新の同溶接機を扱うメーカー「ウエルケン」（東京）の担当者を講師に迎えセミナーを開いた。

　 講義では、ファイバーレーザー溶接の特徴やＴＩＧ溶接（電気を用いたアーク溶接方法の一種）の相違点などを説明。デモンストレーションは、ステンレスやアルミ板など精密板金向けに最適の同社製「ＶＯＲＴＥＸファイバーレーザー溶接機」を使い行われた。

　同製品の最大の特徴はトーチの中にある集光レンズが回ることにより、レーザービームも旋回。その結果、照射エリアが拡大し、溶接した部分の品質の安定化と滑らかな仕上がりが得られるという。担当者は厚さ１～２㍉程度のステンレスを使って溶接を披露し、「ＴＩＧ溶接に比べ、２倍以上の速さで溶接が可能となる」などと説明した。

　この後、参加者が溶接を体験。会社ではＴＩＧ溶接をしているという食品加工メーカー「ニッコー」から参加した百々純一さんは「ピンポイントで溶接できひずみが少ない。会社ではほぼステンレスを使うので、焼けが少なく後処理が楽になりそうだ」と話していた。