全国１位の文部科学大臣賞を受賞し、喜ぶ本室蘭中合唱部のメンバーと顧問

「夢はかなう」後輩にエール

　２０２２年度こども音楽コンクール（１月２２日、ＴＢＳ放送センター）の中学生重唱部門で、全国１位となる文部科学大臣賞を受賞した本室蘭中学校合唱部の部員４人は、「全国に行けると思っていなかっただけに、まだ実感がありません」と驚きと喜びを語る。

　メンバーは３年生の野口智子さん（コンクール時部長）、佐藤桔花さん、笹岡萌彩さん、２年生の吉川ひなたさん。女声四重唱で「この世の中にある」を選曲した。４人は「元々合唱でやっていた曲ですが、重唱になることでブレス（呼吸）の位置を合わせたり、アイコンタクトをしながら歌うのが難しかった」と振り返った。

　３年生にとっては最後のコンクール。「自分たちが伝えたかった世界観は出せた。頑張っていれば結果は出る、とこれからの人生の励みになった」と喜んだ。後輩には「頑張ったら夢はかなうと伝えたい」とエールを送った。

　顧問の辻育郎教諭は「部員たちには、独り善がりにならずに“伝えることが大切”と、いつも話している。大きな舞台でそれを表現してくれて感謝してます」と笑顔を見せる。

　市内の高校は合唱部が少なくなった。野口さんは「卒業しても、人に何かを伝えていく活動を続けていきたい」と意欲を見せた。

　同コンクールはＴＢＳラジオ、ＴＢＳホールディングス主催。小学生と中学生が歌や楽器による演奏を発表する全国的な音楽コンクール。７０周年の今回は、合唱や重唱、合奏など６部門に全国から９３５校、２万１１４７人の児童・生徒が参加した。