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函館新聞

函館伝統の名士歌舞伎 12日に6年ぶり初春巴港賑【函館】

大谷さん(奥)が見守る中、本番に向けて稽古に励む弁慶役の本間さん(左)と富樫役の今委員長(右)

 各界の名士が役者として出演する函館伝統の市民歌舞伎「初春巴港賑」(はつはるともえのにぎわい)の第40回公演(実行委主催、函館新聞社など後援)が12日午後1時から、函館市民会館大ホールで開かれる。2017年以来6年ぶりで、1973年の第1回から数えて半世紀の節目も重なる。監修を歌舞伎俳優の大谷桂三さん(72)が務め、「夏祭東囃子(なつまつりあずまばやし)~亀戸天神鳥居前の場、本所割下水の場~」、「勧進帳~安宅新関の場~」を上演する。

 17~20年の同館改修工事とコロナ禍が重なり、再開までの期間が空いた。21、22年は公演開催を模索したがこの間も出演者は自主稽古を続けてきたという。今均実行委員長(75)=医療法人大庚会理事長=は「公演がなく寂しく思っていた。『初春はどうしますか』と聞かれるのがつらかった」と話す一方で市民の期待を感じてきたといい、「待ちに待った舞台。3年間というこれまでで一番稽古をしてきたことになる」と自負する。

 「勧進帳」は16年の第38回以来。過去にも演じてきた関守富樫左衛門を今委員長、武蔵坊弁慶を函館医師会の本間哲会長が務める。山伏問答、勧進帳の読み上げと見せ場が多い歌舞伎十八番に数えられる名作となる。「夏祭東囃子」は上方世話狂言の「夏祭浪花鑑」を基にした大谷さん脚本演出の新作歌舞伎。江戸亀戸天神祭礼の期間に改め、華やかな祭りの陰で人情劇が繰り広げられる。長唄を杵屋克彦社中、囃子を福原徹彦連中が務める本格舞台となる。また、幕間には函館邦楽舞踊協会(若柳英美代理事長)が出演する。

 1月30、31の両日には大谷さんが来函し、本番と同じ大ホールで各出演者のせりふ回しや細かな所作など熱のこもった指導を行った。大谷さんは「新しく参加された人も稽古を重ねるうちに仲間意識が生まれている。稽古が楽しいと続き、さらに満員の観客の前で演じるのは格別で、拍手を受けることでやみつきになるでしょう。久方ぶりの公演となり、(観客の)皆さんのいい思い出になる舞台となれば喜ばしい」と話す。今委員長は「コロナ禍でいやな思いをしてきた人も多いと思うが、皆さんの心を癒やし、希望やエネルギーを与えることを願って演じたい」と来場を呼び掛けている。

 入場料は3000円。正午開場、全席自由。同館、市芸術ホールで取り扱い。問い合わせは(0138・57・3111)へ。

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