閉店発表のテーオーデパート、活用していた団体ら今後検討【函館】
1日に8月末での閉店が発表された函館市梁川町のテーオーデパート。衣料品や日用品などが幅広くそろう地域の顔は、市民の集いの場としての役割も果たしてきた。店舗内のスペースを活用してきた団体などは閉店発表で今後の活動に関し検討を始めている。
高齢者の健康づくり支援を進めるおでかけリハビリ推進協議会(松田悌一代表理事)は、体操や測定会で健康維持を図る「おでリハ健康プログラム」を昨年6月から4階で開催。市民が気軽に参加できる場所として選んだ。松田代表理事(48)は「交通アクセスが良く、参加者にとって来やすい立地で好評だった。開催を通じデパートを訪れる動線ができていただけにもったいない」と話す。
デパートでの定期開催は5月まで継続する方針で代替の開催場所は目途が立っていない。協議会では気軽に参加できる開催スケジュールを以前から検討しており「おでリハをほかの地区でも開催してほしいというニーズもある。今後開催場所を探していきたい」(松田代表理事)とする。
イベントスペースなどで50年以上、絵画展や美術品の掘り出し市を開催するはこだてギャラリー(時任町)の落合良治社長(75)は「開店10周年の絵画展が最初。好意的に開かせてもらってきた。本当に残念」と話す。同ギャラリーのほかにも展示会を開く美術団体や素人落語会も多い。落合社長は「人も集まりやすく、市内の文化活動にとって重要な場所。今後も活動が継続できるよう、行政も関わって考えていくべき」と指摘する。
入居する行政機関も移転先など検討を進めていく。函館駅前ビルの閉館に伴い、昨年2月に移転していた函館市消費生活センター(6階)について、市市民部は「何も決まっていないが、電話相談が多い中でも来所相談も一定数ある。大事な施設なので移転先を検討していきたい」とする。道の就業支援センター、ジョブカフェ・ジョブサロン函館(同)については、市と道が移転を協議している。
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