フードバンクで「支援のリレー」NPO法人セラピア CFで事業費を【函館】
障害者の就労支援に取り組む函館のNPO法人セラピア(石川町、平田聡理事長)は、離職などで生活に困窮する人を対象に、同法人の農園で栽培した野菜を食料支援として無償提供するフードバンク事業を開始する。事業展開にあたり、トラクターの購入費などを調達するため、クラウドファンディング(CF)を始めた。平田理事長(51)は「支援を受けた人がいずれ支援する側に回る『支援のリレー』モデルを構築したい」と話している。
同法人は昨年から農業分野に進出。石川町にある1ヘクタールの農園で、化学肥料などを使わない自然農法でダイコンやトマト、カボチャ、そばを栽培している。農園を始めるにあたり、資金や労働力の面で多くの人に協力してもらったことから、恩返しのためにフードバンク事業を企画した。
食料支援の対象は離職などで収入が途絶えた市民。
支援することで社会や職場復帰を後押しし、自立した人が今度は農園で野菜収穫などを手伝ってもらうという計画。平田理事長は「食料をもらって終わりではなく、いずれは支援する側になってもらいたいという考え。助け合いの精神を函館から広めていきたい」と力を込める。
食料支援は来年6月ごろからを予定。対象地域は桔梗町や港町、亀田港町などの市内北部圏域の市民からスタートし、徐々に範囲を広げていくという。
CFで調達した資金はトラクターや備品の購入、農園の整地、市道沿いの花壇整備に充てる。CFの目標額は500万円で、支援は500円から。来年2月22日まで受け付ける。返礼品は絵はがきや授産品の畳コースター、農園で収穫した野菜の詰め合わせなど。サイト(https://wdst.fun/projects/view/1778)から申し込む。問い合わせは同法人0138・47・2512へ。
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