非核条例を考える全国の集い 苫小牧で 10日にオンラインで初開催
苫小牧市の市民グループ「非核平和都市条例」を考える会(斉藤けい子代表)は10日、オンラインのワークショップ「非核条例を考える全国の集い」を初開催する。苫小牧は道内で唯一、非核平和に特化した条例を持つ。ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮のミサイル発射で核の脅威が高まる中、「条例の意義は大きい」として、全国で条例化を目指す自治体を後押ししたい考えだ。
「集い」は、非核平和運動と自治体の関係を研究する大阪大大学院博士後期課程2年の浜恵介さん(46)=香川県在住=の発案。全国各地の調査の過程で「苫小牧の条例に対する注目度が高いことを実感した」と浜さんから聞いた同会が、オンライン会議システム「ズーム」を使ったワークショップを企画した。斉藤代表は「他のまちの条例作りに、何か協力できたらとの思いがあった」と語る。
当日は午後1時半に配信開始。条例制定当時、苫小牧市長だった鳥越忠行さんが市住吉コミュニティセンターであいさつした後、浜さんが同会場から研究内容を踏まえた基調講演を行う。
参加を予定しているのは、神奈川県横須賀市、沖縄県石垣市、神戸市、函館市の平和団体メンバーや市議の現職・元職ら。横須賀は「港湾」を切り口に平和活動の実践例を報告し、石垣、神戸、函館の参加者は非核条例制定への願いを語る。
苫小牧の参加者は、市民文化ホールへの「平和の鐘」設置計画なども紹介し、オンラインで各地の参加者と交流する予定。斉藤代表は「武器で戦争は止められない。全国に条例化の動きを広げるきっかけにしたい」と意欲を見せる。
参加無料で、午後4時20分終了予定。ズーム視聴のアドレスはhttps://onl.bz/8pvkvfj。問い合わせは斉藤代表 携帯電話070(5067)0535。
浜さんの調査によると、非核平和条例を制定しているのは1995年の神奈川県藤沢市、2002年の苫小牧市、08年の長崎県時津町だけで「それ以降はない」という。浜さんは今年7月、調査活動のため来苫して以来、考える会と親交を深めている。
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