ハスカップ残さからワイン醸造 産学連携で開発 苫小牧
苫小牧市元中野町のはすかっぷサービス(大西育子代表)は、搾汁したハスカップの残さで醸造した「はすかっぷクルゼイワイン」の販売を始めた。2020年度に産学連携で開発し、ようやく商品化にこぎ着けた。苫小牧西港フェリーターミナルで販売しており、大西社長は「苫小牧らしいワインを港から発信したい」と意気込んでいる。
同社はハスカップでジャムやゼリーなどを開発、販売しているが、従来商品は果実や果汁の使用に限られていた。ワイン醸造は搾った残さの果皮を有効利用しようと、20年度に道央産業振興財団助成事業で、酪農学園大(江別市)の応用微生物学研究室と共同開発。アルコール分7%、9%の2種類を試作品として完成させた。
今回はハスカップらしい色や香り、味わいをより生かせる9%のみを商品化。ばんけい峠のワイナリー(札幌市)に委託し、今年度分の新酒として200本(1本360ミリリットル)を醸造した。11日から開発ストアが運営するフェリーターミナルメモリア(松本孝典店長)で、1本5500円で販売している。
大西社長は「世界でここだけしかないワイン。果皮をそのまま使っているので、栄養成分も豊富に入っている」とし、「新たな特産品となって、市民が港に足を運ぶきっかけになれば」と話す。松本店長は「円安で海外ワインが高価になっており、北海道らしいワインを目玉にしたいと思っていた。お土産で買い求めてくれたら」と期待していた。
来年1月末まで同店で販売し、その後は売れ行きなどを踏まえ、取り扱い店舗を検討する。
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