釧根初の電子図書館開設 本の森厚岸情報館【厚岸】
【厚岸】本の森厚岸情報館(宮園1、川原田恵館長)は今月から、パソコンやスマートフォンで電子書籍や資料を無料で借りられる電子図書館の取り扱いを始めた。電子図書館は2021年現在、道立図書館を含む道内12カ所、釧路、根室管内では初開設。同館では「ネット環境が身近な現在、本に親しむ新たなきっかけにしたい」と話している。
同館の電子図書館で扱うのは、古典など著作権の保護期間が終了した1万1200冊と文芸書やビジネス書、児童書、絵本など一般書約200冊、統計や各種計画、講演会議事録といった厚岸町の行政資料30冊など。一般書は今年度末までに400冊程度まで、町関係資料は書籍データ化でき次第、貸し出しを随時増やす。
インターネットで24時間、自由に本を借りられ、貸出期間が過ぎると自動的に返却となるため、利用者にとっては来館する手間が省けるメリットがある。
近年、書店やネット販売大手が有料の電子書籍販売を手掛け、パソコンやタブレットなどIT機器による読書が普及していることに伴い、同館では昨年から電子化を検討。コロナ禍で開館時間を制限するなど来館者数が落ち込む中、システム取扱業者が導入促進キャンペーンを行っていたことも呼び水となり、導入が決まった。川原田館長は「若い世代を中心に紙離れが進んでいるが、IT機器を使うことで読書に親しむきっかけにしたい。行政や町の歴史などの地域資料を扱うことで他館との差別化も図っていきたい」と話す。
利用は、同館利用者カードを持つ人が対象。同館窓口や図書館バスでIDとパスワードを発行し、専用アプリ「Libby(リビー)」をインストールすると使用できる。貸し出しは1人3冊までで貸出期間は14日間。利用無料(通信料は別途)。利用者カードは町民以外の発行も可。
同館では11日午後6時30分と12日午前10時30分から、電子図書館入門講座を開催。利用登録や使い方などを解説する。問い合わせは同館0153(52)2246へ。
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