市街地でエゾシカ出没増加 通報件数すでに74件【釧路】
近年、エゾシカが釧路市街地に出没する件数が増加傾向にあり、エゾシカが原因となる交通事故や畑を荒らされるなどの被害が増えている。市のまとめによると、記録の残る2014年度の18件に比べると、今年度の通報件数は4倍以上を数えており、市も対応に苦慮している。
市環境保全課によると、市街地にエゾシカが出没したという通報は14年度18件、15年度13件、16年度13件、17年度24件、18年度57件、19年度32件、20年度70件、21年度81件。今年度は8日までに74件寄せられており、すでに前年度の81件に迫る勢いだ。
主に春採湖周辺が通報多発地域だったが、20年度から釧路川と新釧路川の間、特に愛国、美原地区での出没が顕著で、19年度までは7件が最多だった通報件数が、20年度18件、21年度19件、22年度33件に増加。中でも同地区の市道柳橋通を愛国方面から美原方面へ渡るシカが増えているという。
同課は「市街地にシカが出現することで一番の懸念は交通事故」と話す。山間部などでの走行中はドライバーも注意するが、市街地ではシカと遭遇するという意識が低いため、万が一シカが飛び出して来た場合は事故が起こりやすく、実際に柳橋通を群れで横断するシカと車が接触するケースも発生しているという。
同課は「シカが出没する時期のピークは超えつつあるが、事故を起こさないためにも、市街地にもシカが出るという意識を頭の片隅に入れて運転してほしい」と注意を促している。
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