20年ぶり新造フェリーが海へ 函館どつく進水式に市民650人【函館】
造船業の函館どつく(弁天町、関川義紀社長)は7日、来年3月に青函フェリー(海岸町)で就航予定の新造船「はやぶさⅡ」の進水式を函館造船所第1号船台で開いた。新型コロナウイルスの影響で一般公開は約2年半ぶりで、市民約650人に見守られ、船体が海へと繰り出した。
同社は青函フェリーで運航する約2000トン級の「3号はやぶさ」「あさかぜ5号」の2隻の後継船を受注し、今年8月、函館では約20年ぶりにフェリー建造を再開。新造船は全長約115メートル、全幅約19メートルで約3000トンに大型化。波による揺れを抑えるため、船尾・船底の構造を見直すなど改良を加えた。
式では船名「はやぶさⅡ」を披露。「作業にかかれ」の合図で進水に向けた準備が始まり、船体と滑走台をつなぐ安全装置が外されるとごう音とともに海面へ。来場した市民は大迫力の光景を写真や動画に収めようとカメラを手に進水の様子を見届けた。
函館市桔梗町から訪れた上田定良さん(63)は「初めて見に来たが、間近で見た船体は思っていたより大きく迫力があった。完成したフェリーにぜひ乗ってみたい」と話していた。
今後はやぶさⅡは内装やエンジンの工事を経て、来年3月に完成、青函フェリーで就航予定。また、受注したもう1隻に関しては、来年1月末ごろに着工し、7月中旬ごろ進水予定。
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