129年の歴史に幕 知内湯ノ里小で閉校記念式典【知内】
【知内】来年3月末で知内小学校と統合し、閉校する知内湯ノ里小学校(佐藤強校長、児童7人)で5日、閉校記念式典(実行委主催)が開かれた。地域住民や同窓生、旧職員ら約120人が慣れ親しんだ校舎に別れを告げた。
同校は1894(明治27)年、知内小学校萩砂里分教場として開校した。地域の名称変更に伴い校名も1937(昭和12)年から湯ノ里に改称。93年には校舎を現在地に移転新築し、小規模校として特色あふれる取り組みを展開した。2015年には「夢と願いをかなえる学校」を掲げ、小規模特認校として校区にかかわらず児童を募っていた。60年の270人をピークに児童数の減少に歯止めがかからず、昨年閉校が決まり、今年度末で129年の歴史に幕を閉じる。
式で佐藤校長は「先人から受け継いだ、教育環境を整えたいという熱い思いを新たな形にすべく、たすきを未来に託す」と式辞。西山和夫町長が「地域に勇気をくれた湯ノ里小の子どもたちが新たな仲間とともに輝き、羽ばたく姿を見守っていきたい」、実行委の奥山彰委員長が「閉校後の地域について、何ができるのか模索していきたい」とそれぞれ述べた。学校を代表し、佐藤校長と児童会長の福井椿さん(6年)が西山町長に校旗を返納した。
その後、児童7人によるアトラクションへ移行。学校の歴史を紹介し、運動会や学芸会で披露してきた「湯ノ里ソーラン演舞」を万感の思いを込めて踊った。福井さんは「たくさんの思い出をつくることができた。(進学や統合で)新しい学校へ行っても湯ノ里小で学んだことを生かし頑張る」と決意と感謝の言葉を述べた。
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