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釧路新聞

アイヌ文化 親しみ理解 釧路で講座や発表会【釧路】

 アイヌ文化に親しみ、理解を深めるイベントが5日、釧路市内で行われた。阿寒湖アイヌシアター「イコロ」では、釧路市立阿寒湖義務教育学校の児童、生徒が伝統芸能を披露。釧路市立博物館では、木彫り体験講座を実施した。

参加者に丁寧に彫り方を指導する藤戸氏(右)

 参加者木刀に 文様を彫り込み 博物館で企画展

 ◯…アイヌ木彫体験講座は、釧路市立博物館の企画展「リムセヤン・ウポポヤン~受け継がれる道東アイヌの歌と踊り~」の関連事業として、同館講堂で行った。木彫作家で海外でも高く評価されている阿寒湖畔在住の藤戸康平氏を講師に、参加者が木刀にアイヌ文様を丁寧に彫り込む作業を体験した。

 藤戸氏は2017年にイタリアでの先住民族の文化交流の場となった国際民族フェスティバルで作品づくりを実演。さらに、アメリカの現代美術館にアート作品を出品するなど、木彫り作家として活躍の幅を広げている。

 今回の体験講座はコロナ対策から定員10人に限定して行われた。初心者でも木彫りができるように軟らかなシラカバ材を使った木刀に、藤戸氏がデザインしたアイヌ文様をレーザーで焼き付け一彫りずつ慎重に作業が進められた。藤戸氏は「細かいところはけがをしないように気を付けて」「彫刻刀をペンを持つように握って」と彫り方を指導した。

 参加者の中で以前にコースターづくりの経験があるという岡本欣二さんは「木彫りは面白い。参加することができてよかった」と巧みに彫刻刀を使ってアイヌ文様を掘り出していた。

弓を手にクリムセを舞う子供たち

 古式舞踊や伝統 楽器の演奏披露 阿寒湖児童生徒

 ◯…釧路市立阿寒湖義務教育学校(林政孝校長)はイコロで、アイヌ文化活動発表会を開いた。3~7年生40人が保護者らの前で、阿寒アイヌ民族文化保存会(松田健治会長)から教わった古式舞踊や伝統楽器の演奏を披露した。

 同保存会が地元の子供たちに踊りや演奏などを教える取り組みは、中学生は約30年前、小学生は10年ほど前から毎年続いている。義務教育学校が開校してからは2回目の実施で、発表した児童生徒は10月中旬から練習を始め、同保存会員の手ほどきを受けながら腕を磨いた。

 発表会では松田会長の解説を交えながら、キツネの踊りやクリムセ(弓の舞)、サロルンリムセ(鶴の舞)を演舞。伝統楽器のムックリやトンコリを奏でた。最後は保存会員と一緒にお盆を投げ合って踊る「ヘクリサラリ」や輪になって踊る「ポロリムセ」を楽しみ、終了した。

 1、2年生は発表会を見学。8、9年生はアイヌ民族の木彫り体験を行った。松田会長は「一人一人が真剣に取り組み、楽しんでいてよかった。全員が100点満点」と話していた。

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