うしお丸新造船で竣工披露式 北大水産学部の練習船【函館】
北大水産学部は4日、函館市国際水産・海洋総合研究センター(弁天町)で、最先端の設備を備えた新造練習船「うしお丸Ⅲ世」の竣工(しゅんこう)披露式を行った。これまで以上に沿岸部での高度な調査研究や学生実習に対応できるようなった。寳金清博総長は「うしお丸は洋上の研究室として、より専門性の高い高度な学びを深め、皆さまの期待に答えたい」と述べた。
先代のうしお丸Ⅱ世(1992年建造)は、延べ522回、約49万キロメートルの航海を行ったが、建造から30年が経過し、老朽化のため10月に役目を終えた。
新造船は、新潟県で船舶建造・船舶修理を手掛ける新潟造船で建造。長さ45・62メートル、幅8・2メートル、重量262トン、乗員33人で、先代より長さ6メートル、重さは100トン増加した。最新鋭のソナーや操舵システムを備え、船体の揺れを軽減するなど航行安全性を高めえた。また、最新の船体形状を採用し、約30年間の大規模な修繕を不要とし、環境負荷の削減に取り組んだ。
最新の海洋計測器や空・海中ドローンを配備。居住空間にも工夫を重ね、居住性を向上するとともに女性乗船者にも配慮した。
式典で、都木靖彰水産学部長は「海の魅力を伝える身近な練習船として、クラーク博士の“Lofty ambition”(高邁なる大志)、フロンティア精神を実現するような船としたい」とあいさつした。
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