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苫小牧民報

地元食材のクレープ考案 限定販売 1時間半で完売 鵡川高生

鵡川高校3年の三船満里亜さん(18)、笹村幸穂さん(18)は23日、地元のカボチャと小豆を使ったオリジナルクレープの商品化を目指し、むかわ町観光協会が運営するチャレンジショップで開発品を数量限定で販売した。商品化は同協会や同校と包括連携協定を結ぶ札幌大学の協力を得ながら進めたもので、用意した20食分は1時間半で完売。好評の声と改善への指摘が得られ、一定の成果と課題が見えた。

むかわの食材を生かしたオリジナルのクレープ作りに励んだ(左から)笹村さんと三船さん

 地域の課題を掘り起こし、解決策などを見いだす同校の探究学習「むかわ学」の一環。2人は1、2年生時に「地元の農産物を使って何かできないか」「どうしたら町を盛り上げることができるか」を考え、町内にスイーツ店が少ないことに注目した。

 3年生になって本格的にクレープの開発を考え、夏場は休日を利用して札幌市内や苫小牧市内のクレープ専門店を巡って試行錯誤。札大生とも意見交換の場を設け、具材は「むかわらしさ」を出そうと、販売時期に収量が見込めるカボチャと小豆に決めた。その後は札幌市内でお菓子作りの専門講師に甘みを出すためのポイントを学ぶなど精力的に動いた。

 出来上がったクレープは、町産の米粉を使用したもちもち感のある生地に、カボチャのペーストを塗り、カボチャクリームと粒あん、ホイップクリームを組み合わせて仕上げた。販売当日、2人は調理、協力に駆け付けた札大生は接客、客引きを担当。1個600円で販売し、あっという間に完売した。三船さんは「大学生が声を掛けてくれたのでシシャモを買いに来た町外の人も買いに来てくれ、達成感があった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 こだわりの味はある程度の好評が得られた。その一方、見栄えなどで指摘を受けた点もあり、改善の余地はありそう。笹村さんは「ここがスタートでこれからどうしていくか。(1、2年生が)受け継いでくれるなら、手伝ったり、私たちが受けた声についてアドバイスしたりしていきたい」と話していた。

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