木彫完成像思い描いて、砂澤ビッキの30作品展示 洞爺湖芸術館で来月末まで【洞爺湖】
洞爺湖芸術館(洞爺湖町洞爺町)の秋特別展「砂澤ビッキ展-未完-」が11月30日まで、同芸術館で開かれている。彫刻家・砂澤ビッキ(1931~89年)の未完成の木彫など約30点が並べられ、来場者は完成後を想像し、作品に見入っていた。
同館によると、砂澤は31年旭川市生まれ。本名は恒雄でビッキは幼少時からの愛称。阿寒湖畔や鎌倉、札幌などを制作拠点としたが、78年からは音威子府筬島の小学校跡にアトリエを構え、木彫作品を作っていた。
特別展では、実在した人物をモデルにした未完成の作品などが2階の会場に登場。作品制作中の木の内部が腐っていたり、こめかみ部分に虫食いがあり「こめかみに穴があるのは不吉だ」などの理由で制作をやめたという。
また、完成後をイメージできるように作品の部品やスケッチ画を展示。交流があった彫刻家・篠田守男氏の勧めで取り組んだ鋳造で作ったトンボのブロンズ作品が初公開されている。
山本みどり主任学芸員は「1階の所蔵作品を合わせて見ていただき、『どのような作品に仕上げようとしていたのか』イメージしてほしい」と来館を呼びかけている。
関連事業で29日には砂澤の絵画の制作過程を追体験するワークショップ「スカルプチャーペインティングをやってみよう」を開催。定員は7人。参加費は500円。
開館時間は午前9時半~午後5時。入館料は一般300円、高校生200円、小中学生100円、町民無料。月曜休館(祝日の場合は翌日)。23日はコンサート開催のため、事前予約者のみ入場可能。
ワークショップの参加申し込み、問い合わせは同館、電話0142・87局2525番へ。
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