様似町民5人を特別表彰【様似】
【様似】町は1日、開基220年と町政施行70周年を祝う記念式典を町中央公民館で行い、町の振興に尽くした5人の町民を特別表彰した。
様似の地が最初に文献に登場するのは「ウンベツ」(現在の海辺川上流)で採金が行われていたことであり、寛永12年(1635年)頃。寛政11年(1799年)、北海道の南半分にあたる東蝦夷地が江戸幕府の直轄地となり、それまでエンルムの麓にあった松前藩の油駒運上屋が幕府支配のシャマニ会所に改められた。
様似の開基は、蝦夷奉行の管下となった享和2年(1802年)。文化3年(1806年)には、幕府によって、オコタヌシ(栄町)に蝦夷三官寺のひとつ等澍院を建立。
以来、長く水産業で発展し、明治13年(1880年)戸長役場が開設。同18年(1885年)には定着農業が始まり、同39年(1906年)8カ村を大字とした様似村が誕生。昭和10年(1935年)、最初の水力発電所が幌満川に設置され、それを活用した工場の操業など、さまざまな産業がまちの着実な発展を促し、開基150年となる昭和27年(1952年)に町政を施行し、様似町が誕生した。
平成27年(2015年)には、アポイ岳ジオパークが世界ジオパークに認定。同30年(2018年)様似山道が国の史跡に指定(令和元年に国の歴史の道百選に選定)、等澍院を含む蝦夷三官寺が北海道遺産に選定された。
記念式典で、荒木輝明町長は町の歩みを振り返りながら、特別表彰を受けた5人に敬意を表し「記念すべき節目の年、しっかりと捉え、未来へ挑戦していく。さまざまな情勢を見極めながら持続可能なまちづくり、さらに発展、安心して暮らせるまちづくりに努めてまいりたい」と式辞。来賓の生田泰日高振興局長、藤沢澄雄道議、大西正紀日高町村会長、友好村の岩手県野田村から小田祐士村長も駆けつけて祝辞を述べた。
式典のオープニングは幼児センター園児によるよさこいソーラン踊りが披露され、席上で町内小中学生による「笑顔あふれる明るい未来」メッセージ紹介が行われた。 受賞者とその功績は次の通り。
▽齋藤好一(80)町交通安全指導員と町交通安全協会役員として、交通事故防止活動や交通安全思想の普及、石井の高揚に尽力。水難救難所役員など歴任し、安全・安心なまちづくりに貢献。
▽辻玲子(76)民生委員・児童委員、町民生委員協議会会長として地域福祉の向上に尽力。町社会教育委員など歴任し、豊富な経験と卓越した識見をもって町の発展に貢献。
▽坪正利(87)様似文化協会役員と会長として町の文化の振興に尽力。町総合振興審議会委員など歴任し、豊富な経験と卓越した識見をもって町の発展に貢献。
▽中村和志(74)町スポーツ推進委員として柔道を通した青少年の健全育成に尽力。自治会役員と町高齢者保健福祉推進協議会委員など歴任。豊富な経験と卓越した識見をもって、町の発展に貢献。
▽熊谷カネ(80)様似民族文化保存会会長と様似アイヌ協会役員として町におけるアイヌ文化伝承活動に取り組み、抱負な経験と卓越した識見で町内外でのアイヌ文化の普及啓発に尽力し、町の発展に貢献。
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