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釧路新聞

子ダヌキ4匹 愛嬌たっぷり 釧路湿原【釧路】

 釧路地域に生息する野生生物の中で、タヌキはあまり人目に触れることがないが、釧路湿原を訪れる観光客の案内役を担っている、釧路観光ガイドの会がこのほど、湿原の木道付近で、4匹の子ダヌキの姿を撮影した。愛嬌(あいきょう)たっぷりだが、野生生物に詳しい釧路市立博物館の貞國利夫学芸員は「触れたり、餌をやるのはやめて」と注意している。

 このタヌキたちは、釧路観光ガイドの会の津山ケイ子さんが、釧路湿原(北斗)のサテライト展望台に向かう木道で7月24日に撮影した。「『死にそうなタヌキがいる』と聞いたので、見に行ったら、丸々と太った4匹でした」と状況を説明する。タヌキたちは重なり合って、うずくまっていたという。釧路湿原展望台の職員によると、春に生まれたタヌキの子たちがちょくちょく木道に現れ、それを観光客が写真に撮って喜んでいたという。しかし、最近はその姿も見られなくなっていた。

 同博物館によると、タヌキは昆虫類やザリガニ、カエルほか、ヤマブドウやコクワなど果実も食べる雑食。市街地でも姿を見せるキツネと違って、あまり人目につかないが、昔から湿原などに生息している。一方、本州方面のタヌキは大都会の市街地にも現れ、人間の生活圏に深く侵入し「開発に順応した」とみられる。逆にキツネは見掛けないという。土地が変われば、同じ動物でも生き方が違ってくるようだ。

釧路湿原に現れたタヌキの子どもたち(津山ケイ子さん提供)

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