「ル・ボルドー」経営 加藤さん司厨士協会金章【帯広】
帯広市内のフレンチカフェ「ル・ボルドー」(西16南5)を営む加藤和彦さん(67)が、西洋料理のシェフらで作る一般社団法人全日本司厨士(しちゅうし)協会(東京)のアカデミー章金メダル紫章を受章した。加藤さんは「支えてくれた周りの人のおかげ。帯広地区としての受章だと感じている」と感謝を述べる。
同協会の運営に長く尽力した60歳以上に贈られる章で、今年度は全国で12人、道内では加藤さんが唯一の受章となった。
芽室町の農家に生まれ、芽室高校卒業後、「食に関する仕事に就きたい」と辻学園日本調理師専門学校(大阪)へ進み調理師免許を取得。帯広や東京のレストランで腕を磨き、1992年にル・ボルドーを開業した。
同協会に入会したのは78年。同協会帯広支部主催の食のイベント「とかちの大収穫祭」では十勝の食文化の発信に貢献。現在、同支部の常任相談役を務める。
また、帯広調理師専門学校の講師として後進の育成に努める他、市内小学校での調理体験を通した食育にも力を入れてきた。教育に力を注ぐようになったのは自身の渡仏経験がきっかけ。「日本人調理師は自分の知識を隠す人が多いが、フランス人は何から何まで全てを教えてくれた。多くないチャンスをつかむきっかけを与えたい」と話し、調理技術の指導だけでなく、海外を目指す調理師たちの背中を押している。
今回の受章に、「今までやってきたことが認められたという思い」と喜びを語り、「これからも調理師として前に進む人たちを応援していきたい」と思いを新たにしている。
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