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釧路新聞

動物園でアイヌ文化体験 モニターツアーでガイド解説や木彫り製作【釧路】

参加者に北海道ゾーンの動植物について説明する瀧口さん(右)

 釧路市動物園(鈴木貴博園長)は28日、初めてアイヌ文化体験を盛り込んだモニターツアーを同園で行った。道外から釧路を訪れている長期滞在者ら11人が参加。北海道ゾーンのガイドツアーと木彫りを体験してもらい、今後本格実施を目指すガイド体験ツアーの参考意見を聞いた。

 同事業は国のアイヌ政策推進交付金を活用。2024年から予定するガイド体験事業に向け、釧路、阿寒両アイヌ協会推薦の講師が、アイヌ文化との関わりが深い動植物を飼育展示する同ゾーンのガイドを行うほか、アイヌ文化にちなんだ木彫り体験やアンケートに協力してもらう。同園は結果を参考にツアー内容を構築する方針。

 この日のほか、若年層に動物に親しんでもらうことや修学旅行への行程組み込みを目指し、8月29日に高校・大学生、同31日には市内外の小中学校、義務教育学校の教職員を対象に実施する予定。

 ガイドは阿寒湖温泉で木彫り職人やアイヌ文化ガイドを行う瀧口健吾さん、釧路アイヌ語の会の奥田幸子さん、木彫り体験指導は道アイヌ協会推薦の優秀工芸士、伊藤夕美さんが務める。

 この日は、瀧口さんの案内で「動植物とアイヌ文化との関係性について」をテーマに同ゾーンを見学。伊藤さんの指導でアイヌ文様をあしらった木彫りコースターを製作した。同ゾーンではハルニレについて、樹皮から精製した繊維で着物やかごなどを作ることや、アイヌ語で「チキサニ」と呼ばれることから、国づくりの神「コタンカラカムイ」が天と地を分けた際に最初に登場した「チキサニ姫」についての伝承も紹介。来年度整備予定のヒグマ舎前ではヒグマとアイヌ民族が密接に関わってきたことを説明。アイヌ語で熊を表す単語が80以上あることや、体験がないと前置きしながらイオマンテ(熊送り)についても解説した。

 神奈川県藤沢市から長期滞在で訪れている山嵜信夫さん、規子さん夫妻は「10年連続で釧路に来ている。これまで動物園に来ているが、ガイドから説明を受けながらだと理解が深まる。春採生活館でアイヌ文化を学んでいるが、いろいろなことが新鮮に学べた。食用になる野生植物の話が面白く感心した」と話していた。

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