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釧路新聞

河﨑さん(別海町出身)直木賞逃す【別海】

河崎さんの作品を展示し応援を続ける別海町図書館

河崎さんが参考にした冊子を編集した清水さんと小泉さん(左から)(写真は2020年2月、町郷土資料館での講演会)

 第167回直木賞候補作に選ばれた別海町出身の作家河崎秋子さん(42)=十勝管内帯広市在住=の小説「絞め殺しの樹」(小学館)は、残念ながら受賞を逃した。しかし地元では、作家デビューから異例の早さで候補作に選ばれる河崎さんの活躍をたたえ、同作の参考文献として関わりを持つ人から、今後に期待する声が寄せられている。

 作品は、根室で多難の道を歩き続けた女性ミサエの物語。ミサエの職業「開拓保健婦」は、国が北海道拓殖計画の一環で1948年に設置した職業で、その史実や実動者を紹介する冊子「北の開拓地で生命をむかえる」が、同作の参考文献として末項で紹介されている。

 冊子は、昭和初期から町の開拓者を支え、新しい命をつないだ名も無き助産師や保健師たちを、町在住の現役助産師清水節子さん(79)と元保健師小泉久美子さん(71)が足かけ6年かけてまとめた。開拓の厳しかった時代に生命をつかさどる職務を全うした人たちの存在を、開拓史や公文書、地域への取材で情報を集め、埋もれていた人たちを掘り起こした162㌻の力作で、当時の貴重な資料として河崎さんの目に止まったという。

 清水さんは、町母子健康センター勤務時代に河崎さんの母親のお産を担当している。「赤ちゃんの頃から知っている秋子ちゃんが直木賞候補作家になるなんて」と感慨深く語る。「開拓保健婦の存在を物語の軸にしてくれてうれしい。地元が誇れる作家さんで、まだ若いので頑張ってほしい」と、小泉さんと共にエールを送っている。

 候補作に決まってからカウンターで特別展示している町図書館の司書、水本望さん(33)は「こんなに早く候補作になること自体が素晴らしい。これまでの作品を含め、応援する意味で展示を続けていきたい」と話している。

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