労働者不足の課題解決に向けて【浦河】
日高振興局は10日、浦河町栄丘の日高合同庁舎講堂で「ナナイロひだかサポーター任命式」を執り行った。一次産業を中心とした労働者不足の課題解決に向け職員が副業などに従事する「ナナイロひだかサポーター制度」に登録する65人の職員に生田泰日高振興局長が任命書を手渡し、地域での活躍に期待を寄せた。
人口減少などによる人手不足を背景に、多様で柔軟な働き方への関心が高まり、副業が促進されている中で、国からも地方公務員が副業をしやすい環境整備に向け許可基準の設定、公表について適切に対応するよう通知されている。
制度は、職員が地域・社会貢献活動を円滑に行うことができるよう支援する道として初の取り組み。職員が自らの空いた時間を活用し、地域のニーズに対応する副業を行うほか、振興局公式SNSから地域の魅力を発信することで、地域への理解が一層深まり、通常業務へのフィードバックが図られる。
活動までの流れは、ハローワークや農業のバイトアプリ、北海道おしごと情報サイトなどから、農業、水産業をメインに抽出した求人情報一覧を作成し職員へ情報を提供。サポーター職員は、その一覧から副業先を選択し、振興局長の許可を得て活動を開始する。今回、サポーター登録した職員のうち6割は、30代以下の若手職員が占めている。
任命式では、サポーター制度に賛同し地域貢献活動を希望した65人の職員に、生田日高振興局長が任命書を手渡した。
訓示で生田局長は「サポーターとして地域に入り込むことによって、地域の実情や魅力の発見につながる。多くの人々との繋がりを築く絶好の機会」と述べ、「制度が地域に根付き、他の市町村などで展開され北海道全体の発展に寄与していけるよう、フロントランナーとしての気概をもって取り組んでほしい」と激励した。
サポーターとなった総務課の新谷純さんは「これまで地域の人たちや産業に直接かかわる機会がなかったが、働くことで関わりを持つきっかけができる。町の中で、地域の人に気軽に声をかけてもらえるよう積極的に取り組んでいきたい」と意欲を見せていた。
任命を受けたサポーターは、7月頃から順次、活動を開始する。
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