豊漁願い初出漁 道南スルメイカ漁解禁【函館】
今季の道南スルメイカ漁が1日、解禁となり、函館市の函館漁港から小型イカ釣り漁船が初出漁した。今季も不漁予測が出ており、原油価格高騰を受け燃油代も高値水準。漁師は豊漁を願いながら、青森県の小泊沖の漁場へ向かった。
函館市漁協の函館小型いか釣漁業部会(外山智洋部会長、16隻)は、午前7時ごろから15隻が順次、エンジン音を響かせ、岸壁を離れた。佐藤豊次さん(72)は「(新型コロナウイルスの影響を受けた)昨年、おととしより価格が良くなってくれれば。燃油代が高いので、それに見合うだけの水揚げを期待したい」と話した。
市漁協によると、組合員に販売するA重油価格は1リットルあたり95・2円(1日現在、税別)で、前年同期より11・9円高い。漁師は片道6時間かけ漁場に向かうため、燃油代の負担が重くのしかかる。
5月31日に道総研函館水試が発表した調査結果では、松前沖~秋田県沖の日本海で漁獲したスルメイカの分布は「非常に低密度」とし、最も多く捕れたイカの魚体サイズ(胴長)は14センチで「昨年と過去5年(2017~21年)平均と同程度」と小ぶりだった。
青森県産業技術センター水産総合研究所(平内町)によると、1日現在、県内の漁港でスルメイカの釣りでの漁獲情報は入っていない。
スルメイカは2日朝、初水揚げされ、市水産物地方卸売市場でいけすイカの初競りがある。漁期は来年1月末まで。
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