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室蘭民報

ポンプ性能試験初公開 超小型人工衛星打ち上げロケットZERO【大樹】

試験後、取材に応じる(左から)荏原製作所の向江さん、室工大の内海教授、ISTの金井さん

ZEROの開発状況などを説明する稲川社長

室工大とIST、共同開発 来年度挑戦へ開発加速

超小型人工衛星打ち上げロケット「ZERO」の低コストターボポンプの研究開発を、室蘭工業大学と進めているロケット開発製造のインターステラテクノロジズ(IST、稲川貴大社長)は27日、十勝管内大樹町の本社で、性能試験を初公開した。同大航空宇宙機システム研究センター長の内海政春教授は「いよいよ心臓が動き出した。さらに開発を加速させる」と語った。

 ZEROは、重さ100キロまでの超小型衛星を宇宙に運ぶロケット。機体全長は23メートル、目標到達高度は500キロ軌道への投入を計画。2023年度の打ち上げを目指している。

 ターボポンプはポンプ製造国内最大手の荏原製作所(東京都大田区)を加えた3者で共同開発中。ZEROの燃料タンクから燃焼器に推進剤(液化メタン、液体酸素)を送るロケットの心臓部分だ。

 ターボポンプは動力伝達部やタービン、ポンプ部で構成されるが、中でも重要な役割を担うポンプ部(液化メタンポンプ、液体酸素ポンプがある)の性能試験を公開した。

 性能試験は「水流し試験」と呼ばれるもの。タービンを回して水の流れをつくり、インペラ(羽根車)を回転させ、圧力を上昇させられるか-などを確認し、データを収集した。

 試験前に会見した稲川社長は、世界的に小型人工衛星が主流になり、宇宙への輸送事業に高い需要があることを強調。今後も各種試験を進める方針を示し「新しい宇宙産業を日本にしっかりつくっていく」と語った。

 試験終了後には内海教授とISTの金井竜一朗さん、室工大出身で荏原製作所の向江洋人さんが取材に応じた。

 幅広い宇宙に関する知見の提供で貢献する内海教授は、学生の参画に触れ「大学は研究だけではなく、人材育成の役割もある。宇宙人材を輩出、活躍をさせるのも使命。宇宙産業を盛り上げたい」と述べた。

 共同研究は19年にスタート。20年には学内に研究拠点を整備。21年9月にはセンターにロケット開発を産学で推進する宇宙プロジェクト共創ラボラトリを開設した。ISTと荏原の技術者が派遣され、開発を進めている。

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