函館米穀、コメ輸出実績伸ばす 25年に300トン目指す【函館】
コメ卸売業の函館米穀(函館市万代町、石上嘉孝社長)は、コメの輸出実績を順調に伸ばしている。2020年に輸出数量が150トン(精米ベース)となり、15年に比べ15倍と大幅に増加。25年には輸出量300トンを目指す。国内の主食用米の需要が減少する中で先進的な取り組みを行い、道産米のアピールに力を入れる。
同社はコメの国内需要が低迷している現状を受け、販路拡大を模索。14年に首都圏であった商談会で、香港バイヤーと契約が成立したことを契機に道産米1トンを香港へ輸出した。輸出量は15年に10トン、16年に19トン、17年に17トン、18年に20トン、19年に40トン、20年に150トンと拡大。21年は160トンを見込み、22年で9年目を迎える。輸出先も香港やオーストラリア、米国を中心とした10カ国に増えており、同社経営企画室の石上友浩室長は「新規取引先を確保できた成果」としている。
現地バイヤーと相談し、国内と同じパッケージを使用することで道産米をアピール。「ふっくりんこ」「ななつぼし」「ゆめぴりか」の3品種が中心で、21年にはパッケージのリニューアルもした。
日本の貿易会社の買い取りによる代金決済の比率を高めるとともに、現地に強い業者や代行業者が販売促進活動を展開し、海外で好まれるすし「サーモンロール」の試食などで食味の良さを実感してもらう。
石上室長は「日本産米は、中国の富裕層などから注目されている。コメを食べる文化のある国をターゲットに、他国が持っているシェアを日本産米に置き換えていきたい。売り先確保や規制の撤廃など課題をクリアしながら、販路拡大を進めたい」と話している。
コメの国内需要が先細りする中で、道内の稲作を維持するには、海外輸出が重要なツールになり得る。農林水産省は30年の農林水産物・食品の輸出5兆円目標の実現に向けて戦略的に取り組んでおり、道農政事務所函館地域拠点の齋藤繁雄地方参事官は「国内需要が低迷する中にあって、非常に良い取り組み」と評価している。
関連記事
ポイ捨てゼロ願う ごみ拾い“袋文字” SNSで発信「皆さん考えて」【帯広】
帯広市西9南1の加藤芳規さん(82)は8年前から毎日、近所のごみ拾いを続け、ごみ拾いSNS「ピリカ」に、2週間分のごみを集めた袋で作る文字アートの写真を投稿している。これまで「ポ・イ・ス・テ」な...
マチルダ 袋いっぱい 大感謝祭【芽室】
芽室町内の農商工などが連携して町をPRするイベント「めむろ大感謝祭2024」(実行委主催)が23日、JAめむろで開かれた。大勢の家族連れらが訪れ、芽室の味覚を味わっていた。 「芽室に感謝す...
災害対応 海と空から 負傷者、物資の輸送訓練【広尾】
広尾署と広尾海保などは21日、広尾町内の沿岸部で、災害発生時の負傷者や救援物資の海上輸送を想定した合同訓練を実施した。巡視船「とかち」や道警の災害ドローンが出動、緊急時の連携対応を確認した。 ...
函館市南茅部地区パワースポット巡るモニターツアー 観光庁の地域観光新発見..
函館市南茅部地区のパワースポットや食文化に触れるモニターツアーが現地で開かれ、18人が参加した。参加者はパワースポット「吹上石(ぬけいし)」「垣ノ島遺跡の丘状遺構」を訪れ〝特別感″を満喫した。ア...
桜庭さん勝負の1年 ボウリング 12月マレーシアで大会 来年のデフリンピ..
函館市の会社員、桜庭まどかさん(36)が、12月1日からマレーシアで開かれるボウリングの第10回アジア太平洋ろう者競技大会に日本代表選手として出場する。来年11月に東京で行われる4年に一度の聴...
CATEGORY記事カテゴリー
MEDIA参加新聞社
ARCHIVE月別記事リスト
RANKINGアクセスランキング
- 週間アクセス
- 月間アクセス
-
1
道東道阿寒─釧路西 12月22日開通 札幌─釧路市街地直結【釧路市】
2昔風の純喫茶復活 マリー・ギャルソン17日営業再開【釧路市】
3函館市動物愛護管理センター開所 25日から運用 殺処分減へ【函館】
4トラウトサーモン安定的生産に期待込め 浦河港内で養殖試験 浦河町栽培漁業研究会 事業化に向け可能性探る【浦河】
5帯広畜大「ゼニ研」に前田一歩園賞 ゼニガタアザラシの個体数調査継続【札幌】
-
1
高校で卒業式、1623人が門出の日【釧路管内】
2タイ国鉄車両工場長 シンハカーンさん キハ183系を見学 安平
3昔風の純喫茶復活 マリー・ギャルソン17日営業再開【釧路市】
4釧路市動物園、ライオンのユウキ死ぬ【釧路】
5旧狩勝牧場再生へCF 返礼はソフト食べ放題やツアー 北広牧場【新得】