トラックに交通安全ポスターをラッピング 函館地区トラック協会が実施【函館】
函館地区トラック協会(藤山幸伸会長、259社)会員企業の従業員家族が制作した交通安全ポスターを車体に施した「ラッピングトラック」の出発式が11日、同協会駐車場(函館市西桔梗町)で開かれた。ドライバーや住民に交通安全を訴える新たな試みで、事故防止への効果が期待される。
北海道トラック協会(札幌)が今年度から始めた事業の一環。道内7地区の各事業所に勤務する従業員家族が描いた絵を車両にラッピングし、事業所に2台ずつ(札幌地区は4台)配置を計画している。函館地区では、運送業のヤマカ運輸(函館市高松町、菅藤孝雄社長)所有の2トントラック1台で実施した。
デザインは菅藤社長の孫、片口怜亜(れあ)ちゃん(6)=高丘幼稚園=が考案した。兄の彪雅君(10)と協力し、昨年10月に1日がかりで仕上げた。怜亜ちゃんは「悲しむ人と事故が減ってほしいと思って描いた」と話す。上部に「みんなで守ろう交通ルール」の文字、下部に怒り顔の女性と泣き顔の子どもの絵、中央には運転中の“ながらスマホ”や飲酒運転、信号無視の禁止を表すイラストを配置。優しいタッチながらも強いメッセージ性を感じさせている。
出発式では同協会の庭田孝司理事が「ドライバーの家族が描いた絵を背負って走ることで、市民や運転者に安全運転の意識を高めることを期待する」とあいさつ。その後、出席者と怜亜ちゃんがドライバーに手を振って見送った。
同協会によると、残る1台はヤマダイ大作運輸(北斗市七重浜1)の車両を使用し、今月末にも走行を予定している。
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