氷点下13度の収穫 アイスワイン用ブドウ【池田】
十勝ワインの極甘口に分類される「アイスワイン」の原料となるブドウの収穫が20日早朝、池田町清見のワイン城近くにある町営ほ場で始まった。夜明け前の厳しい寒さの中、町職員ら約20人がヘッドライトを装着し、自然凍結したブドウを手摘みした。
アイスワイン用のブドウは秋に収穫せずに残した「山幸」で、氷点下10度以下を目安に早朝から収穫を行う。前年、前々年は暖冬のため収穫を越年したが、今年は冷え込みが厳しく、例年通り12月中旬のスタートを迎えた。
町ブドウ・ブドウ酒研究所によると、これまで町千代田の町営ほ場で栽培しているブドウが原料だったが、シカの食害で収量が減っていたことに加え、千代田地区に比べて清見地区は気温が1度近く低いことを踏まえ、今季から収穫場所を移転。作付面積は約80アールで、ブドウの樹齢は8年ほどで十分な収量を見込めるとし、凍結と乾燥を繰り返すことで糖度も40~50度まで高まるという。
20日午前5時半、現地の気温は氷点下13度。同研究所の職員らが約2時間15分かけて凍り付いたブドウを摘み取り、同研究所に運んで約700キロを圧搾した。この日で70%ほど収穫が終わり、年内に残ったブドウを摘み取る予定。今年収穫したブドウは来年のこの時期に商品化され、製造本数は約1500本(1本200ミリリットル)を見込んでいる。
同研究所の南邦治製造課長は「連日の冷え込みで凍結が進み、甘みがぎゅっと濃縮されたアイスワインになる」と期待していた。
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