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函館新聞

世代促進へ真冬の稲刈り 道南農試【北斗】

黄金色に輝く水稲を丁寧に刈り取るスタッフ

 【北斗】道総研道南農試(北斗市本町)の大型世代促進温室で1日、試験栽培している水稲の収穫があった。今年2期目で、収穫した種子は中央農試(岩見沢市)と上川農試(上川管内比布町)に送り、来年4月に一般圃場(ほじょう)での選抜試験がスタートする。

 コメの品種開発を早める試験で、通常だと9~10年掛かるのに対し、夏と冬の年2回収穫すると8~9年となり、1年短くなる。

 隣の温室内で栽培し、7月に収穫した種子を8月に乾田直播(かんでんちょくはん)し、約4カ月で草丈は平均90センチに成長。この日は職員ら9人が、700平方メートルに90種類の組み合わせがある稲をバインダーで丁寧に刈り取り、隣の温室に束ねて干した。

 今年は8月の播種(はしゅ)が例年より1週間遅れ、12月の収穫となった。尾崎洋人主査(51)は「今年はコメ余りで米価が下がり、農家の手取りに影響が出た。そんな年でも対応できるよう、省力・低コストで多収量栽培ができる品種が生まれてくれれば」と話している。

 道内で水稲の世代短縮試験を行っているのは道南農試のみ。

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