過去最高の７玉１０万円の値がついたななみつきの初競り（１２日午前７時半ごろ）

　七飯町産高級リンゴ「ななみつき」の今季初競りが１２日朝、函館市青果物地方卸売市場であった。販売開始１０年目の節目で、きり化粧箱入り７玉に過去最高の１０万円のご祝儀相場がついた。

　七飯町果樹組合ななみつき部会（松浦生昇部会長、１５戸）が生産。実は黄色を基調にし、ほんのりと赤みが差す。蜜入りで甘みが強く、ジューシーな果汁が特徴。ＪＡ新はこだて七飯基幹支店によると、今年は天候に恵まれ生育が平年より３～４日早く、蜜入り、玉伸びとも良好。

　この日は、東一函館青果の売り場にきり化粧箱（７、８、９玉）が３ケース、レギュラー品の段ボール化粧箱（７～１１玉）が１２２ケースの計１２５ケースが並んだ。競り人の威勢のいい掛け声が響く中、きり化粧箱は７玉１０万円、８玉３万円、９玉２万円で競り落とされた。これまでの最高値は昨年までの５年連続７万円だった。

　競り落とした丸上青果（西桔梗町）の果実担当、外崎勇次さん（４１）は「需要が強く、お客からの問い合わせも多かった。多くの人に知ってほしいとの思いで値をつけた」と話した。最高値のななみつきは道南ラルズの店舗に並ぶという。

　ななみつきは「ぐんま名月」という品種で、２００７年に町内で栽培がスタート。１２月いっぱいまで昨年の１６トンを上回る１８トンを東京、札幌、旭川、函館の市場へ出荷する。