「その一杯に流されないで」 小・中学生交通安全ポスターコンクール 道知事賞に榊原沙紀さん(浦河第一中3年)【浦河】
農業協同組合とJA共済連北海道が全道の小中学生を対象に募集した「第51回令和6年度JA共済全道小・中学生交通安全ポスターコンクール」で、浦河第一中(水上義則校長・生徒数177人)3年生の榊原沙紀さん(15)が最優秀賞の北海道知事賞を受賞した。
道や道警、北海道交通安全協会などが後援。JA共済事業の相互扶助・思いやりの精神を、次代を担う小・中学生にも伝えていくとともに、児童・生徒の図画工作、美術教育の高揚を図り、交通安全思想を幅広く社会に訴える目的。
今年度は道内の小・中学校から1969点の応募があり、審査の結果、榊原さんの作品が中学生の部で最優秀の「北海道知事賞」に選ばれた。
同校美術部顧問の渡邊優教諭の指導のもと、美術部の活動の一環として取り組み、複数のアイデアスケッチから構図を決め、夏休みに自宅で集中的に作品づくりに励んだ。
作品は、赤い自動車に上からジョッキの生ビールがかけられる様子を描く独特な構図。背景を黒色にすることで「飲酒運手による交通事故が後を絶たず、被害者も加害者もその後の人生が一変する悲惨さを知ってもらいたい」という願いを込めて描いた。
榊原さんは、作品づくりを振り返りながら、「(知事賞受賞は)信じられなくてびっくりしたがうれしかった。ポスターを見た人には一杯に流されないでというメッセージを感じ取ってもらえたら」と事故の根絶への思いを語った。また、「ジョッキなどの透明感は表現できたが文字の見やすさなど細かい部分はもう少しかけたかな」と話し、「将来はデザインやイラスト関係の仕事を目指したい」と芸術系の学校への進学を希望。部活は引退したがデジタルやオリジナルの作品づくりへの意欲を膨らませている。
渡邊教諭は「いつも熱心に取り組んでいるが、今回の作品が仕上がったと報告に来た時は、真剣に取り組んできたことを感じた。おばあちゃんになっても絵を描き続けてほしい」と期待した。
表彰は11月に札幌市内のホテルで行われた。
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