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十勝毎日新聞

心込めた熱演 学びやに刻む 仙美里小、最後の学習発表会【本別】

 来年3月末で閉校となる本別仙美里小学校(松下政博校長、児童20人)で26日、最後の学習発表会が開かれた。演劇や楽器演奏など、児童たちが日頃練習を重ねた成果を発揮。中学年は総合的な学習で学んだ124年の歴史に幕を下ろす同校や地域の歴史についてスライドを使って紹介。保護者や地域住民ら約100人が感慨深げに見守った。

全校児童が力を合わせた楽器演奏。保護者や地域住民らが温かく見守った

 「20人の主役が輝く舞台に!」をテーマに実施した。同校や地域の変遷を発表した3、4年生は、1901(明治34)年10月1日に第一本別簡易教育所として設立して以来、幾度の統合を経て現在に至った経緯を丁寧に伝えた。祖父母や親の時代には、地区に映画館やガソリンスタンド、鉄工所、自転車屋さんなどがあったとし、「昔の町に住みたかったな」などと、にぎやかだった当時に思いをはせた。旧仙美里駅や2014年3月閉校の仙美里中学校についても発表した。

 5、6年生は食べ残しを主題にした劇「給食番長」を披露し、町内の給食状況などについても紹介した。「食べることは生きること。成長に欠かせない栄養と調理員の思いが込められている」などと語り、最後に全校児童で「ザ・ドリフターズ」に関する曲を演奏して“ひげダンス”なども披露した。

 少人数でも力を合わせる様子に、会場内からは温かな拍手が起きた。6年の児童は「時々けんかもあったが、楽しくて仲の良い学校だった。閉校は寂しいけど、新たな一歩を踏み出せる感じ」と笑顔を見せた。来年度の本別中央小との統合について、児童会長の女子児童(5年)は「とても楽しみ。来年は小学校生活最後なので、全力を出し切りたい」と意欲的だった。

 学習発表会終了後、閉校記念事業協賛会(新津良明会長)が企画した校内見学も行われ、卒業生らが懐かしそうに校舎内を見て回った。

 同校は仙美里尋常小、仙美里国民学校などを経て、1947年に現校名となった。農村地帯に位置し、児童数は59年のピーク時で317人を記録したが、その後は減少し、複式学級となっていた。

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